第7話

6今日もこころいカフェへ
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2022/12/16 15:15
 
どうしてもこころいカフェが気になって、
朝早く家を出て、学年倉庫に向かう。
そこにはちゃんと空き教室があった。
 
_東雲紫葉@しののめしは_
東雲紫葉しののめしは
ある…!
夢じゃなかったんだ!!
 
内心ビクビクとして、手が震えている。
震える手で引戸を引くと、自動ドアのようにするりと空いた。
 
こころいさん
こころいさん
来たんだね、早く入りな。
 
ドアから顔を出したこころい先生はそう言ってニヤッと笑った。
その笑みはまるで山姥のようで、少し体が震える。
 
_東雲紫葉@しののめしは_
東雲紫葉しののめしは
えっと…こころいカフェは開いてるんですよね?
こころいさん
こころいさん
もちろんさ。
さ、ハーブティーを飲んでおくれ。
こころいさん
こころいさん
こころいカフェへの行き方は、"ここでハーブティーを飲むこと"だからね。
 
そう言ってこころい先生は、カップにハーブティーを注いだ。
ふわっとハーブティーの香りが辺りに漂う。
 
置かれたカップのハーブティーを一口飲むと、
昨日のように、眠気が襲ってきた。
_東雲紫葉@しののめしは_
東雲紫葉しののめしは
(眠気がヤバい…)
 
 
目を覚ますと、私はこころいカフェの前に立っていた。
今日のこころいカフェは小雨が降っていて何故か夜。
カフェの明かりが雨を優しく照らした。
 
_東雲紫葉@しののめしは_
東雲紫葉しののめしは
綺麗…。
 
小雨は霧のように細く柔らかくて、
どこか心地いい。
雨が私のもやもやした気持ちを洗い流してくれるような。
そんな気がした。
 
 
 
彩葉
彩葉
お、紫葉ちゃんいらっしゃい!
 
こころいカフェに入ると、彩葉さんが出迎えてくれた。
 
彩葉
彩葉
あれ、ずいぶん濡れちゃってるねー。
彩葉
彩葉
はい、タオル。
_東雲紫葉@しののめしは_
東雲紫葉しののめしは
ありがとうございます!
 
彩葉さんが貸してくれたタオルで体を拭く。
 
彩葉
彩葉
入館証ある?
その裏側に書いてあるのが今日の紫葉ちゃんの部屋!
_東雲紫葉@しののめしは_
東雲紫葉しののめしは
はい、持ってきました。
 
ブレザーのポケットから入館証を取り出し、
くるんと裏返してみる。
 
_東雲紫葉@しののめしは_
東雲紫葉しののめしは
土の間…。
 
入館証の裏は丁字茶色の文字で『大地の間』と書かれていた。
 
 
_東雲紫葉@しののめしは_
東雲紫葉しののめしは
大地の間…どんな部屋なんだろう。
 
 

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