あなた side














「……またな。」




『…っ、がんばって、！』










































































なんていう会話をしたのは5年前。




懐かしいな。




ほんとあれから5年も経ってるなんて信じられへん。笑




5年経ってるのに未だに覚えてるのはきっと




……まだすきだから。




でもこの想いは伝えてはいけない。




これからもきっとずっと私の胸に秘めておかなきゃならないもの。




わかってるよ。そんなのずっと。




だって君はアイドルだから。




やっぱりあのとき別れて正解だったね。




だって今の君は夢を叶えて幸せそうだから。




だから、おめでとう！！！




なんて心から言えないわたしは最低で最悪。




…………わたしにとっては君だけだったのに。




空っぽだったわたしにいろんなものを与えてくれたのは




全部全部君だったのに。




今のわたしは全部君でできているのに。




なんてどう足掻いたって無駄なんだ。無理なんだ。




…………ねぇ、やっと5年も経ってやっと。やっと。




区切りがつきそうだよ。忘れれそうだよ。




だいすきだったよ。




………なんてやっと諦めれそうだったのに




なんで、なんで、なんで、！！！




………ずるいじゃんか。








































































































「………ひさ、しぶり。覚えとる、？」




『……なん、なんで、？』




「…俺、夢叶えてきた。」




『…うん。知ってる。…おめでとう。』




「……夢叶えたってまだまだこれからが大事やって分かってる。」




『………うん。』




「……でも俺はあなたやないとあかんわ。笑」




『………へ、』




「てことで嫌やってゆーてもさらっていきます。笑」




『………はぁ、？』




「……それに俺、“ またな ” ってゆーた。」




『………え、？』




「 “ またな ” ってゆーたのに遅くなってごめん。」




『………っ、』




「……すきやであなた。俺と結婚してください。」






























































“ またな ” の “ また ” がどれくらいの期間かなんて




きっと誰も知らない。




でも君の言葉なら信じれるから。




ありがとう。すきだよずっと。




5年も待たせたんだから幸せにしてよね、？笑