第13話

友達以上?恋愛未満
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2018/03/31 04:20
美咲side













***















どうして、早く帰りたい時に限って











「(日直なの〜?)」
















全ての授業が終わった放課後、


















誰もいない教室で1人ため息をつく




















なんか今日は疲れたなー

















実は、この前の保健室で、1日10分、俺とハグしようね。って言われたんです‼︎


















だから今日は捕まらないように一生懸命逃げてたわけです‼︎


















「…取り敢えず、さっさと終わらせちゃおっ」


















黒板を掃除しながら、チラッと













伊野尾の席を見る。



















まだカバンあるんだよな〜



















…てことはまだ学校にはいるわけで、



















でも教室にはいないから、保健室でも行ったのかな?



















綺麗に鳴った黒板を見て






















窓を閉めて、カーテンをまとめて



















日誌はもうかいたから、あとは職員室に持ってくだけ!






















伊野尾が来る前にやったし…あとは帰るだけ‼︎




















カバンを肩にかけ、職員室へ












先生に渡して廊下を歩く

















「明日は美来来るかな〜?」


















私以外誰もいない廊下、

















階段を降りようと角を曲がった瞬間


















「……えっ」




















グイッと引っ張られる腕。


















壁に押し付けられた身体。
















そして、あぁと思った。



















「(ゆ、油断した…)」



















目の前でニッコリと綺麗な笑顔をうかべる伊野尾
















「…やっと捕まえた」




















「最後の最後で捕まるとか、ついてないねー」


















「ちょっと!距離!近いから!」




















横にズレようとしたら伊野尾の腕が伸びてきた



















「ダメだよ、佐藤さんすぐ逃げるから」




















「当たり前じゃん!あんたといたらろくなことがないんだから‼︎」

















「俺、ずっと避けられて寂しかったんだよ?」













し、知るかそんなの!



















プイッとそっぽを向くと伊野尾はクスクスと笑った

















「こっち向けって」
















顎を掴まれて強制的に伊野尾の方をむかされる。












「せっかく1日10分って約束したのにさ」




















「約束なんてしてないっ…」


















「佐藤さんに許可権ありませーん」
















なんて奴なの?!














自分勝手すぎるでしょ!

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