第13話

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2022/05/22 07:46



ドアノブが誰かの手によって回された。
上司
!!


上司が慌てて、体内にギチギチに入っているモノを抜こうと腰を引いた。
清春
清春
い''たっ!!

無理矢理挿れたせいですぐに抜けていかない。
清春
清春
痛い''痛いっ…!!



焦って引き抜きているうちに、ドアが開いた。




















慶一郎
慶一郎
清春ー
慶一郎
慶一郎
お前タオル忘れ…






市川くんと目が合った。




慶一郎
慶一郎
っ〜!!何してんだよ!!

市川くんが上司に駆け寄った。


慶一郎
慶一郎
清春に触んな!!

立ち尽くしていた上司のことを突き飛ばした。


上司
っ〜…クソっ……


逃げるように物品庫から出ていった。














あんな感情的な市川くんを始めて見た。



上司に抱かれているところをよりによって市川くんに見られた。



市川くんの顔を見れない。顔を上げたくない。


身体の力が抜け、その場に座り込んだ。



慶一郎
慶一郎
………清春はしたくてしてたの?




何も言わずに首を横にふった。
慶一郎
慶一郎
……


市川くんからそれ以降の返答がない。


引いてるんだ。







急に、冷えきっている身体を包み込まれた。


清春
清春
……いちかわく…
慶一郎
慶一郎
っ〜…ズッ…


耳元で市川くんが鼻をすすった。
清春
清春
?……なんで泣いてるんですか…

服に市川くんの涙がボロボロと落ちた。
 
慶一郎
慶一郎
いつからあんな事されてたんだよっ…
清春
清春
……わかんないです…
清春
清春
すみません……今考えます……
慶一郎
慶一郎
っ…そんな事考えなくていい…


慶一郎
慶一郎
ごめんな…気づかなくて…っ…

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