第3話

仲間入り
374
2019/06/30 23:26
「え、えぇと、その……」

『まあいい、とりあえず来て』

「えっ」


タプは半ば強引に私の手を引っ張った。


ついたところは大きな一軒家の前。
本当にこの中に…?

ガチャと重いドアを開けた彼。


『入って』

「あ、お、お邪魔します…」


恐る恐る入るとドアからものすごい勢いで男の人が出てきた。
真ん中分けで糸目の可愛い顔をした人。
……テソンさん…?


『たっぴょんおかえり!その子今日からここに住む子だよね~?』

『そう』

『えっと、名前聞いてもいい…?』

「あなたです…」

『おっけ、あなたちゃんね!よろしく!』


ニコニコしながら頭を撫でてきた。
やっぱりこういうものか。
普通だよね。うん。


「よ、よろしくお願いします」

『そんな堅苦しくならなくても笑 あなたちゃんのことはみんな知ってるから!大丈夫だよ!』

「あ、はい!」


疑問ばかりが生まれるが聞くことすら忘れていた。ただただBIGBANGに会えたことが嬉しくて。


『今もうみんな寝ちゃってさ、ジヨンだけまだ起きてるからさ、挨拶だけ』

「わ、分かりました。」


ちょっと震え気味の私の肩をポンポンと軽く叩いた。



『あなた、テソンといってきな、俺もう寝るから』



とだけ言ったタプの顔は少し寂しげだった。






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