増田side
・
小山と手越にアドバイスされながら
なんとか夏樹くんを家に誘えた。
夏樹くんにメールを入れて30分くらいで
返信が来た。
『 了解 、じゃあ19時に 』
相変わらずLINEではクールなんだなぁ
なんて和みながら返事するスタンプを
見ていた。
・
俺が夏樹くんに恋心を抱き始めたのは
2年前の6月12日。
その日まで夏樹くんとはあんまり接点が
なくて 、錦戸くんが居た頃に何回かラ
イブに行かせてもらったぐらいだった
でもその日はシゲが誘った丸山くんと
一緒に夏樹くんも見学に来てくれていた
ツアーのオーラス 、初めてのNEWSツアー
見学 、しかも夏樹くんの誕生日 、
だいぶ前からずっと楽しみにしてくれて
いたらしい。
その事もあってか 、ライブが終わって
から楽屋に挨拶に来てくれた
夏樹くんは見たことないぐらい真剣な
表情で淡々と衣装について語ってくれた
しかもそれはかなり的確で俺がこだわった
所は褒めてくれて 、納得いってなかった
所は素直に伝えてくれた
でも俺が夏樹くんな惚れたのはそこか
ら先の話。
キラキラした瞳で真っ直ぐ俺を見つめて 、
こう言ってくれた。
『 増田貴久って 、かっこいいな 』
俺は生まれて初めてこの人の隣にいた
いと思った
嬉しいような恥ずかしいような胸が高
鳴って仕方ない 、久しぶりに味わう恋愛の
醍醐味を感じた。
・
俺はアイドルだから恋なんてできない。
ましてや相手もアイドル。しかも男。
そんなの世間は許してくれない
いや 、その前に夏樹くんが許してくれ
ないだろう
それでも俺は岩坂夏樹の隣に居たいと
心の底から思えた。
・
to be continued
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。