増田side
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久しぶりに見る夏樹くんはやっぱり
綺麗で儚くて 。
触れたら消えてしまいそうな夏樹くんを
連れて非常階段に向かう 。
『 なぁ 』
増 「 ん? 」
『 用件はなんですか〜(笑) 』
優しく笑いかけてくれる夏樹くんをみて
改めて好きだなーって(笑)
増 「 俺ね 、あれから考えたんですけど 」
言葉にはしないけど相槌を打ってくれて
いるのが分かる 。
増 「 絶対 、夏樹くんを惚れさせるから 」
『 .. まっす 、 』
しばらくの沈黙の後に夏樹くんが小さく
俺を呼ぶ 。
『 そう来ると思ってたで 』
悪戯に笑う夏樹くんは今までで一番
輝いていた 。
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手 「 おかえりまっすー 」
「 どうだった? 」
増 「 どうって事はないけど 」
なんとなく目を合わすとみんなめっちゃ
にやけてる 、え 、キモい (
増 「 何にやけてんの 、(笑) 」
小 「 いや 、だってねぇ 」
手 「 ねぇ? 」
増 「 なんだよ 」
小 「 まっすーって負けず嫌いで 、俺ら
の事全然頼ってくれなかったじゃん 。
でも 、夏樹くんの事好きになってから
変わったんだよ 。
相談もそうだけどこんな事あったよとか
しょうもない話してくれるようになって
.. すっごい嬉しい 。 」
増 「 何だよそれ(笑) 」
軽くあしらったけどたしかにそうかも
しれない 。
前はメンバーに弱い所なんて見せたくなかった 。
でも 、夏樹くんと出会ってからメンバー
を頼るのも悪くないなって思えるように
なっていた 。
恋のパワーってすごいなぁなんて思いながら
俺もちょっと嬉しかったり 。
増 「 ありがと 」
手 「 え 、まっすーがお礼言った! 」
小 「 いつぶり!?!? 」
増 「 おいやめろよ。(笑) 」
やっぱり 、いい奴らだな〜 、
なんて死んでも言わないけどね 。
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to be continued
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!