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第2話

STAGE1 陰キャと陽キャ



「はぁ、何度読んでも中盤の内容が分からない」




本を閉じ表紙に手を当てるが、本の題名はない。何時もと同じ。何も変わらない本だ。ただ 、とても懐かしくも感じる。その何かが分からないが。




「学校行こっ」




制服に着替え、学校に向かう。影の薄い藍海を誰も気づかない。無心となっていつもの道を歩く。学校に興味がないのではなく、この世界自体に興味がなかった。



自分だけが、仲間外れとなっているような感じ。



学校に着き教室に向かう。学校に着くと、いつものように周りは騒がしくどよめいている。



この空間自体が” 紫香楽 藍海 ”という存在を認めていないように感じる。



「…なんで僕はここに居るんだろうか……」



「ん?なんか言ったか?」



──── しまった…声に出ていたのか。



不意に呟いた声を隣席の男が聞いていた。それだけなら良かったが、声を掛けられるとは全く思ってもいなかった。



「なんでもない」



相手に目を合わせないように答えるしかなかった。人と話すこと事態が久々である為、返答がつれなくなってしまう。



「つーか。お前、居たんだな。」



自分の存在に気づく人はいるが、話しかける人なんていない。そのために、驚きを隠せない。



「お前、名前は?………あー確か、紫香楽藍海シガラキアイカだったか…」



─── こいつ、僕の名前を知っているのか…物好きなやつだな。



自分の名前を知っているだけで、思ってしまう為、本当に重症なのかもしれない。



「そうだけど…てか、僕になんか用があんの?」



─── しまった…




つい口調が悪くなってしまう。相手は気にするよりも唯、藍海に話す事だけに夢中となっている。それだけが、唯一の幸福でもあった。



「いや、特にないけど、そーいやぁ、紫香楽と話したことがなかったなぁって思ってな」



基本的に藍海からは人に話しかけないようにしいる。それは他人と関わる気が無いためである。



返事の仕方に迷っている事が相手にとっては返答しない事と思わせられる。そのために返答をしないことをいい事に、向こうがズカズカと話しかけてくる。



「紫香楽は、俺の名前知ってんの?」



案外失礼なことを言っている気がした。知ってるも何もクラスメイトの名前くらい流石の藍海でも覚えてる。躊躇するように口を開け言葉を紡ぐ。



獅堂雅翔シドウマサト……だろ?」



「うん!」



雅翔の名前を呼ぶと周りに花が咲いたかのように嬉しそうにしてい。幻覚の犬の耳としっぽがみえる。ブンブン振れて喜んでいるかのように。



─── なんなんだ



名前を呼ばれてそんなに嬉しいのか分からなかった。誰かに名前で呼ばれて嬉しいとは感じたことがない。