第2話

目覚め
177
2018/10/11 17:11

ピ ... ピ..... ピ... ピピ...
あかり
.......んん...........?...
聞こえてくる機械音の中で私は目を覚ました。


見えるのは見慣れない白い天井。そして、幼馴染のしゅんの顔だ。
しゅん
あかりっ!
大丈夫か!?痛いところあるか!?
...…………
俺のことわかるか?
焦った顔。それが、これは現実なんだと確信させる。
あかり
しゅん、うるさい笑
起きたばっかりなんだけど笑
しゅん
あ、ごめん.....笑
大丈夫か?
あかり
ん、大丈夫。
足の方が少し痛いけどね。
沈黙が訪れる。
何分たっただろうか。

それでもしゅんの心配そうな顔は変わらない。



そんなしゅんに笑って誤魔化す
あかり
まぁ、でもこれから県大会もあるしはやく治してバレーの練習しなきゃだから笑
退院までの辛抱でしょ笑
顔を歪めるしゅん。
しゅん
それは.....あのな...。

あかり、落ち着いて聞いてくれ...



しゅんは、ゆっくり話し出した。




それは...





自分のことではないようで、とても受け入れられるような話ではなかった。















そして、しゅんが帰ったあと

私は茜色の空を見上げた。
美しくて、悲しくて私は目を瞑った。








信じたくない、認めたくない、嘘ではないだろうか




今まで私が頑張ってきたバレー全てを神に否定されたような気さえもした。





なぜ私なのか、自分でも悪いことはせず真面目に生きてきたはずだった。自分の何が悪かったのか。




そんな自己嫌悪に浸っては何回もしゅんの言葉を思い出す。

しゅん
お前はもうバレーはできない...。
リハビリをすれば日常生活には支障はないが、バレーを続けるのは難しいって...。


バレーをしない人生なんて考えたこともなかった。


バレーに全てを捧げてきた私に神はどう生きろというのだろうか。抜け殻となって生きろというのか。









































私はこれから笑えるのだろうか...?




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