(hkt side)
あのあと10分くらい大我は泣いて、知らない間に俺の肩に寄りかかりながら寝てしまった。
長い間泣き続けたせいで、大我の目元は赤く腫れていて、俺はその目元にそっとキスを落とすと、
んんっ、といって大我が目を覚ました。
大「ふわぁ、北斗。俺、ふわぁ〜……」
大我のあくびが止まらない。
「大我、もう夜遅いからもう寝よう。俺も明日まだ一日残ってるし」
大「うん。北斗〜、一緒のベッドで寝てくれるよね??いつもみたいに。」
「いいけど、狭いよ。」
大「いいの。北斗にぎゅ〜ってしながら寝たいし。」
「っ/////」
また、可愛いこと言って。ほんと、今日だけでこの破壊力なのに、俺の心臓は寿命を迎えないだろうか心配になってきた。
大「ほくと〜〜???」
「おおせのままにお姫様。」
といって、大我を姫抱きにして寝室まで運び、ベットにおろしたときだった。
大我の手が俺の首に回り、そのまま大我の柔らかい唇に吸い込まれた。
「んっ、くちゅ、ん、」
大「ん、ふぁ、ほくっ、ん…、ちゅ、ん//」
俺もそれに我慢できなくなって、深く大我Tシャツに手を入れたときだった。
大「すぅ〜、すぅ〜〜」
大我から寝息が聞こえてきた。
「ぷはっ、かわいいなぁ。」
柄にもなくそう呟いて、
「おやすみ、大我、いい夢を」
という言葉と一緒にもう一度、大我の唇にキスを落とした。
これからこいつと一緒に人生を歩めると思うと、俺は嬉しくて嬉しくてたまらなかった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。