BTSside
それは、収録が終わって事務所で練習している時の事だった。
気持ちが沈んだまま全く揃わないダンスにイラつき出した時に起こった。
勢いよく部屋に入ってくるその人は、僕らもよく知っている人だった。
いかにも動揺し走ってきたのか肩で息をしている。
カン・テヒョン…
あなたの実の弟で僕らの弟グループTXTのメンバー
今は、日本に仕事でいると言っていたけど帰ってくるのは予想していた。
今まで見てきた冷静なテヒョンとは打って変わって声を荒らげて状況判断ができていない様子だった。
今までで1番大きな声を出した
この場に沈黙ができる。
小さく今にも消えてしまいそうな声でそうテヒョンが言った。
俯き涙を流すテヒョン
その姿は、大事な家族を突如として無くした姿を痛々しく伝えてくる。
言っても良いのだろうか……
ここで言えば、テヒョンにはなぜ(なまなぜが死んだのか理由がわかる。
それになぜ死んでしまったのか納得もいくだろう。
でもその理由はあまりにも残酷で、
聞き難いものだ。
幻滅されないだろうか……
いや、もうとっくに幻滅されているか、
大事な家族を奪われたんだから
それも、尊敬していると言っていた俺らから……
そう言ってユンギ형は真っ直ぐと泣いているテヒョンに目を向ける。
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to be continued…。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。