脅している……
悪く言えばそうだけど、
今の私には何も出来ない。
ものを触ることが出来ないから、
私が解きたい疑問……
このユンギさんって人はちょっとだけ私に似てるのかもしれない。
ふと時計を見ると確かに時計の針は4時を回っていた。
痛みも無いだろうから、どんなに危険なことをしても大丈夫だろうな。
こんなことを話しているけど、私はまだこの人達のことを全く知らない。
彼らを見た時に知りたいと思ったけど……
私が死んだことの成り行きを聞いてから全くもって彼らへの関心は無くなってしまったようだ。
知ったところで私は何も出来ないし、知る必要も無いからだ。
何も決めていないがどこか行ってみたい。
ここだけじゃなくて他のところも見てみたい。
このマンションにはいる時に見たブルーシートがかけられたあの場所に行ってみようか。
今の私には、何も分かるものがない
少しでも多くの情報を彼らの手をなるべく使わない方法で手に入れたい。
そう思うのが、彼らへの怒りが想像以上にあるからなのか、はたまたただ自分の問題だと割り切っているからなのか…
それは、定かではないが
とにかく、自分で出来ることは全てする。
人の目を気にせずに行きたいところに行けるから普通の人間に比べたらずっと移動は楽なはず
何よりも私は早くこの世界から成仏したいんだ。
この人たちの元から離れたい。
そのために今できる最善のことをしないと、
to be continued…。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。