第14話

小説
21
2021/01/03 11:03
ぬっしー
ぬっしー
LINEのステータスメッセージに書いた小説全見せ(メッセージにのけったことないのも)

1,痛く辛く儚くも乗り越えればきっと幸せがくる
そう思う自分の感情すらも哀れんで
私はまた絶望の沼に落ちていく
ある日プツリと音がして大事な何かが切れた気がした
その後は何も感じなくなった
生きて?死ぬな?そんなの私には関係ないプツリと切れた大事な糸は「感情」と言う名の「感覚」と言う名の大事な大事な糸だった
でももうどうでもいいの
だってどうせ私はなにもできないから
なにか我慢してもどうせさらに辛いものが来るだけだから
ならなにも感じず生きていた方がずっとずっと楽すぎて私は生涯最後にな微笑を1人していたのであった







2,あれから何日か経ったある日
同族が会いたいと言ってきた
それが昔仲が良かった子だったので会うことにした
当日約束の場所で待っていたら2人の女性が現れた
その女性は私が知っている人ではなかった
「誰だ」と声を発する前に先に女性が声を発した「貴方、1人なら一緒に来ない?」
私はその言葉の意味が分からなかった私に話しかけるあるいわ一緒に来ない?なんて言われたことがなかったから
女性の言う意味が分からないしなぜこの女性が現れたのかも分からない
私は元来た方へと走り去った
3,走って走ってどれくらい走っただろうハッと気づいた、同族が会いたいと言っていたからあそこにわざわざ出向いたのだと戻ろうと足を向けた時に慣れた声が聞こえてきた
「もー!!探したんだからねっ!」見覚えのある認識阻害コートを来たものが私の所へきた
居た、今回私を呼んだ者が、その者は私を見るなり一言「あれ?また痩せたでしょー、ちゃんと食べてる?」
全てが同じの言動の中に私は違和感を覚えたそれに一緒に来る妹がいない
違和感は口にせず私は早く話を終わらせるために
「それで?なんで私を呼んだわけ?」と口にした
向こうは、ぷぅーと頬を膨らませたであろうあとから衝撃の言葉を一言口にした
「妹のコートを貰ってくれない?」
ありえない、今私と話している者なら絶対に妹の物は
あげない、あげるはずがない
その戦慄を感情を制御しつつ私は言葉を選んで声を出す「何かあったの?」と言った瞬間空気が変わった
認識阻害コートの向こうで相手が驚きわななき怖がっているであろうことが直感的に分かった
「………して…」空気が震えた
もう一度空気が震えて言葉を紡ぐ「どうして…」
コートを被っていてもわかるほどこの者…彼女は泣いていた
4,ー「どうして…」ーそう呟いた彼女はコートの頭をとって顔を見せた
彼女の顔には大粒の涙がありそしてまた溢れていた
「どうしても何もありえない言動があったしあなたらしくなかったから」そう言葉を出すと、彼女はハッとした顔になった
「私らしくない?」
そう問いかけた彼女に向かって一言
「うん」
そうすると彼女は首をかしげ
「私らしい…私は…」
その先は声が小さすぎて聞こえなかっただがきっと
“私は何?”と言ったことは予想がつく
そうして自問自答する彼女に向かって私は声をかける
「いつも一緒にいる妹ちゃんはどうしたの?」
私はもう少し考えて発言すべきだった“妹のコートを貰ってくれない?”などの発言を考えれば本人に聞かずとも容易に答えに辿り着けたはずだ
彼女は地獄に落ちたような顔になり…
「…どうして…そんなこと聞くの?」と口にしたすごくか細く小さな声だったが風に乗って私にまで聞こえた。
私は失言をようやく理解し彼女が私を呼んだ理由までをも理解した
私と彼女そしてその妹までもが“鬼族”である
その中でも私は治癒術を得意としており殺された者のでも死体さえあれば生き返らせられる、死体さえあれば…
「妹ちゃん、亡くなったの?死体は?」そう聞く私に彼女は…
「ないの…きっと人喰い鬼に…」
鬼が鬼を食べることはよくある
なのできっと彼女の妹も人喰い鬼に喰われてしまって死体がないのだろう…
そうなると私には何も出来ない
「なら私にどうしろと?」
そう聞くしか私にはなかった
死体がない
治癒できない
ならばなぜ私を呼んだか理由がつかない
まぁすぐわかる
「ただ、コートを貰って欲しいの」
「どうして?理解が出来ない」
普通ならば妹の遺品を自分で持っていたいと思うはずだ
私はそんなこと思うことは一生ないだろうけど
「もう…思い出したくないのあの子を喪ってから思い出すのはあのことの日々日に日に悲しくなって日に日に忘れたいってそう願うの」
日に日に忘れたいって…その言葉を聞いた瞬間私の知ってる彼女じゃ無くなったのか…と思い話を最後へと持っていこうとした時初めて彼女と目が合った昔から白く澄んでいた目は……
黒く濁っていた
続くー
5,黒く濁ったその目を見た時、私もこんな目をしてるんだろうな…と思ってしまった
だがしかし思い出したくないとは思っていないだろう絶対になので私はこう言い放った
「忘れたいって思っていないでしょう?なんで自分の心に嘘をついているの?理解が出来ない」彼女は驚いた顔をしたあと泣き笑いのような顔を切なげにした
「そうかもしれない…でもこれ以上妹に関われば自分が自分じゃなくなってしまうの」
仲のいい姉妹だった、本当に仲のいい姉妹、互いが互いを尊重しいや自分よりも大切にしていたそれこそ、どちらかを救うために命を差し出せと言われてば躊躇いもなく差し出せるほどに…
そんな姉妹愛を引き裂いたのは誰だろう?感情が無いはずの私は“まだ”答えが出せないのを分かっていてもなお考え続けていた
「事情はわかったじゃあコートを預かるって形でいい?返してって言ったらすぐに返せるように今は…ゆっくりしてね」
考えた末にそう言った私の言葉を聞いた彼女はホッとした顔をして
「ありがとう、私は犯人探しをするからまたね」
と笑顔で言ったいつもの彼女の言動でも切なげな今にも死んでしまいそうな彼女を見て名前を呼んでしまった幼い時のように
「ソルア…」
一瞬彼女の纏う空気が乱れたがすぐに落ち着き
「どうしたの?」
『妹のために死ぬなんて言わないで』と言おうとしたけど今の彼女にそれしか生きる理由がないだろうと考えて
「うんん、なんでもない」
と言ったすると彼女は今は亡き妹ように優しく笑って
「変なの」
と言ったそばからくるりと背中を向けて歩いていった
その背中を呼び止めることはもう…しなかった
それから彼女は…ソルアが行方不明となるのに時間はかからなかった
続く

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