あなたは弱々しい手で俺の頬を触った。
俺の涙を拭うかのように
そう言って弱々しい笑顔を見せてくれた。
君の体温が頬をつたいよくわかった。
生きている。
それだけで安心してしまう。
君は笑う。
昔のような笑顔で笑う。
君の笑顔は俺が一番大好きなんだ。
シゲ達も急いで駆けつけたのか
息が上がっていた、
手越は叫びながら泣いた。
シゲはほっとしていた。
まっすー.....
そう一言言った。
増田side
和也先輩から聞いた。
あなたの兄は二宮先輩だってことを。
昔のことを話してくれた。
記憶が無いから確かなのか分からないが
あなたはお兄ちゃんの事は二宮先輩だと思っている。
これって...やっぱり悲しいよね...
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!