第70話

2,047
2020/07/09 11:36

少しだけもどかしいままリビングに行き、
みんなでご飯を食べる。



我慢させられているからか、


早く食べ終わりたくて



彼との時間を過ごしたくて


箸が早く進む。




ウジ
ウジ
あなた、ゆっくり食べて
u
でも…
ウジ
ウジ
時間はいっぱいあるよ



そう言ってほほえむから

ゆっくりとよく噛んで食べていく。




スンチョル
スンチョル
あなた、
u
ん?
スンチョル
スンチョル
その、どうだった?
スンチョル
スンチョル
なにもされてない?
u
連絡先を…
ジョンハン
ジョンハン
誰と?
u
テヒョンさん…
スンチョル
スンチョル
やっぱり…
u
やっぱり…?
ジョンハン
ジョンハン
あまり連絡とかは取らない方がいいよ



なんで彼らはそんなこと言うんだろう。





u
ホシ
ホシ
あなた、このお肉おいしいよ?


と、私の取り皿に置いてくれる王子様。




ホシ
ホシ
今を大切にしたらいいんだよ



そう耳元で言うから
ますますわからなくなってくる。















みんなは私に何を隠してるの?
















スングァン
スングァン
ごちそうさま〜!
ディノ
ディノ
おいしかったです!!
u
私、お皿洗います!
ミンギュ
ミンギュ
いいよ〜
u
なんで?
ミンギュ
ミンギュ
ヒョンがこっちみてる
u
え?



彼は私の手を引いて、



また部屋に戻った。







ウジ
ウジ
我慢…むり
u
かわいいㅎㅎ



するとメールが来た。

























ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

テヒョン
テヒョン
ねぇ、明日の午後
テヒョン
テヒョン
会えない?


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー











u
明日の午後かぁ…
ウジ
ウジ
なにが?
u
ううん、なんでもない




私はテヒョンさんが悪い人には見えなかった。



それに、悪い人ではないと思うし
なにを隠してるのかが気になったから。





ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

u
わかりました
テヒョン
テヒョン
じゃあ13:00に事務所の駐車場で待ち合わせ
テヒョン
テヒョン
かわいいあなた、待ってる


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



そのまま返事はしなかった。



YESをしたのに後悔するかもしれないと、
少しの不安が私を襲う。







ウジ
ウジ
携帯ばっかり見て、無視すんの?
ウジ
ウジ
こっち、見てくれないの?



あぁ。なんて可哀想なことをしたんだろう。









ごめんね。







u
ごめんね。



思っていることを全て言葉にして伝えたい。






でも、言葉では伝えきれない。





ウジ
ウジ
食べちゃいたいくらい、大好きなのに







そうやってまた、




私を狂わせる彼が





いちばん悪い人だ。




プリ小説オーディオドラマ