ーガチャ🚪
ドアを開けた私の目に飛び込んできたのは
テヒョンさんと…知らない女性
確か…売り出し中のモデル…だった気がする
目の前の2人はピッタリと肌を寄せ合い
どう見ても、これから…というのが丸わかりだった
テヒョンさんの肩にもたれ掛かり
甘い視線を送る彼女
視線の先のテヒョンさんと目が合うと
それだけで私の胸は
まるでギューっと音を立てるかのように苦しくなる
.
まるで何事も無かったように話すテヒョンさんは
私が今日来る事も知らなかったかのような様子だった
会えるのを少しでも楽しみにしてくれてたら…なんて
期待していたわけじゃないはずなのに
…胸が痛くなる
.
女の人は艶やかな笑顔をテヒョンさんに向け
私の耳元でそう呟くと、愉しそうに出て行った
……
妖しく微笑むテヒョンさんの顔が、間近にくる
いつも以上に魅惑的なその表情に
私の顔の熱が、ぐっと上がる気がして…
.
ますます近づいてくるテヒョンさんの顔
いったいどうしちゃったの?!
パニック状態で、どうしていいか分からず
目をぎゅっと瞑る
降ってきたのは、言葉とは裏腹に
すごく低いテヒョンさんの声
思わず目を開けると、そこには
.
息を呑むほど冷たい目をした
テヒョンさんがいた
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!