春乃side
あなたは、クスッと笑って歩み寄ってきたんだ。
びっくりして、その場を動けなくて
上手く顔を見れなくて、上手く話せない
翔くんは、何かを思い出したような顔をした。
ぁあ、そういえば…
思い出そうとしたら、雅紀の声に遮られた。
すぐに雅紀は、誰?って顔をした。
二人が笑顔で挨拶をする。
そんな光景にちょっとだけ、変な感覚がした。
翔くんは、雅紀にも会釈をして去っていった。
それは、突然で。
何が起こっているのかが、分からないくらいで。
心配そうに顔を除きこんでくるあなたに、すぐに引き戻された
笑ってそう言うと安心したのか、あなたにまで笑顔が伝染したの
差し出された手を握って、桜が降る道を歩いていく。
今のわたしには、雅紀がいる。
隣で優しく笑っていてくれる。
それだけで、わたしは幸せなんだ
……To be continued
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。