~ダーマside~
プロポーズ作戦を考えた日から数日後
俺とマサイで指輪を見に来た。
マ「んー、どんなのがいいかな」
ダ「こう見ると指輪って色んなのがあるんだな」
まだ結婚どころか付き合うことすらなかった時は指輪とかよくわかんなかった。
どれもこれも銀色の輪っかとしか見えない。
でも、これから一生を誓うものだ。
全て繊細なデザインである。
マ「サイズとかなんとなくは分かるけど…」
そこで俺はふっと思った。
ダ「女サイズで買ったら、戻った時小さくね?」
マ「…あ!たしかに!」
店員「サイズでしたら直すことも可能ですよ!」
マ「ほんとですか!」
店員「はい!もちろん、費用はかかりますが」
ダ「まぁ、それは仕方ねーな」
でも、それなら話は別だ。
毎日触っている手だから。
サイズはなんとなくわかっている。
沢山ある中からあるひとつの指輪が目に入った。
マサイも同じことが起きたみたい。
ダ·マ「これください!」
-------------------------------------------------------------
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!