第3話

#2
47
2019/01/30 08:43
走ってきた"誰か"は私達の前につくと
しゃがみこんで息を整える。


海っ…。なんで先行くんだよ…
海
…高校生になってまで一緒に行くわけないじゃん。


半分呆れた様子でしゃがみこむ彼を見下ろす。


なんとなくさっきより表情が柔らかい。

そんなさみしーこと言うなよー


そう言って笑顔で顔を上げた男の子は
(なんとなく予想していたけど)

…すごくかっこよかった。





通り過ぎる人達は 美少女と美少年が一緒にいるからか
少し注目しているみたい。






ちょっと 私場違いだなあ




なんて思っちゃう。








海
…もう。行くよ
あ、待って 俺、クラス___
海
啓斗も同じだから。




そう言い捨てて歩き出す高田さんを啓斗くん(?)が
待てよーって言いながら追いかけていく。






わ、なんだかお似合いって感じだあ




私はもうちょっと間あけていくべきかな…?



そう思って2人を眺める。









海
ん、何してんのあなた。 行くよ






校舎に入る手前で高田さんが振り返って言った。












あなた

…っえ?







え、と 今、名前!??


あなたって聞こえたのは気のせい…?かな?













戸惑う私を見て 啓斗くん(?)が
ははっと笑った。







啓斗
啓斗
ごめんねあなたちゃん。
こいつこんなんだからさあ





…へ?






啓斗
啓斗
要は、友達になってってことらしいよ
海
…なっ! そこまで言ってないしっ







そう言って顔を少し赤くする海ちゃんは

めちゃくちゃ 綺麗だった。










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