グイッ
俺はあなたの手を引き後ろからハグする状態になる。
木「ねぇ。お兄さん達。俺の彼女に触らないでくれます?」
モブ男2「チッんだよ。彼氏持ちなら早くいえばいいのに。」
彼氏居るって言ってもどーせ連れていこうとしただろうに。
木「ごめんな。彼女とか言って。あなた大丈夫か?」
助けるために彼女とか言って。実際あなたはきっと、鰹節野郎のことが好きなんだと思う。だから、なんかごめんって言ってた。
『...こ、光太郎くん...』
俺の顔を見るや否や、目から大粒の涙をこぼすあなた。
木「っ!!!あなた?!」
『あっ。いやその、大丈夫。ありがとう。』
どうしようか。でも周りが見てる。しょうがない
木「ギュッ」
『へっ?!ちょ、光太郎くん、周りが見てるよ...』
周りが見てるってずっと見てたっつーの。
木「でも、あなたの泣き顔見られるのはもっと嫌だ。」
何俺こんなこと言ってんだ?
『もう平気だよ!元気出た!』
もう、変なやつに絡まれて欲しくない
木「なぁ、あなた。今日変な奴に絡まれないように、1日俺の彼女になってくれよ。」
1日だけでもお前の彼氏になれるなら。
『?!?!?!』
驚いていて、少し間が空いてから
『お、お願いします...』
木「じゃっ、やっぱ、カップルらしく手繋いでくぞ。」
ちょっと意地悪してみる。
『う、うん...』
と言って答えてくれる。あなたは耳まで真っ赤だった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。