第20話

”嬉しいプレゼント。”
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2022/02/11 08:20
_宮原@みやはら__明日香@あすか_
宮原みやはら明日香あすか
どういうこと?
眉間にしわを寄せる。
彼の言いたいことがよく分からない。私の話を聞いていなかったの?
_羽瀬@はせ__凌斗@りょうと_
羽瀬はせ凌斗りょうと
俺達が手を引いて歩いてやる。
それなら何も問題ないだろ?
そういう問題じゃないんだけど...。
心の中で思う。

第一、異性に手を引かれて街中を歩くのは恥ずかしい。私達の年齢だと周りの人達にカップルだと勘違いされる可能性は高い。それに同じ学校の生徒やクラスメートに遭遇したら最悪だ。
_羽瀬@はせ__冬馬@とうま_
羽瀬はせ冬馬とうま
僕達と居れば大丈夫。安心して?
_宮原@みやはら__明日香@あすか_
宮原みやはら明日香あすか
はぁ...
ため息を吐く。これは無理そうだ。
私が何を言っても無駄でしかならないのだろう。

今回ばかりは潔く諦るしか道は残っていなかった。
***
その後、さっき試着した洋服を冬馬が購入して私にプレゼントしてくれた。折角だということで、その洋服のまま今日1日を過ごすこととなった。
今は近くにあったお洒落なカフェでお茶をしている。
_宮原@みやはら__明日香@あすか_
宮原みやはら明日香あすか
冬馬、ありがとう
_羽瀬@はせ__冬馬@とうま_
羽瀬はせ冬馬とうま
明日香ちゃんのためなら全然
私を見てにっこり微笑む。

すると、またあの時みたいにドキッとした。
心臓の音がドクン、ドクン、と鳴っている。この前よりも大きくて彼らに聞こえてしまいそうだ。

もう、うるさい!これは何なの!?
お願いだから早く静まって。恥ずかしいから...。
_羽瀬@はせ__凌斗@りょうと_
羽瀬はせ凌斗りょうと
お前だけずるいぞ、冬馬
じろりと目が睨む。
_羽瀬@はせ__冬馬@とうま_
羽瀬はせ冬馬とうま
なら兄さんも何かすれば?
にこにこ笑っているが、言葉自体は毒舌。
表情と言っていることが違ってて彼の考えていることが分からない。
_羽瀬@はせ__凌斗@りょうと_
羽瀬はせ凌斗りょうと
あぁ、そうだな。───明日香
何かを片手に持ってすっと立ち上がると明日香の背後へ行く。

その行動に冬馬がぴたりと笑うのを止めた。
_宮原@みやはら__明日香@あすか_
宮原みやはら明日香あすか
ひゃっ
首元に冷たい金属の感触が伝わる。
...何だろう?疑問に思った私は自分の首元を見る。
そこには小さなハートマークのついたネックレスが着けられていた。

可愛い。それに高そう...。
_羽瀬@はせ__凌斗@りょうと_
羽瀬はせ凌斗りょうと
似合ってるな
にかっと少年のような笑みを浮かべる。
凌斗って不思議。見た目はお世辞でも優しそうとは言えないのに、様々な表情「喜怒哀楽」が顔にきちんと表れている。
それに彼の笑った顔には幼さを感じた。
_宮原@みやはら__明日香@あすか_
宮原みやはら明日香あすか
嬉しかったよ、ありがとね
_羽瀬@はせ__凌斗@りょうと_
羽瀬はせ凌斗りょうと
お、おう
ふいっと目を逸らす。
よく見ると凌斗の耳がほんのり赤く染まっていた。
_羽瀬@はせ__冬馬@とうま_
羽瀬はせ冬馬とうま
ねぇ?僕は?
_宮原@みやはら__明日香@あすか_
宮原みやはら明日香あすか
え?
_羽瀬@はせ__冬馬@とうま_
羽瀬はせ冬馬とうま
僕のプレゼントは嬉しくなかったの?
子供のような声で言う。
「ねぇー?」と意見を求めてくる。けれど、私を捉える彼の目は少し悲しそうだった。
_宮原@みやはら__明日香@あすか_
宮原みやはら明日香あすか
ううん
首を振る。そして口を開いた。
_宮原@みやはら__明日香@あすか_
宮原みやはら明日香あすか
嬉しかった。本当に。
でも、私なんかに似合うのかなって不安に思ってね。それでも嬉しかったのには変わりないよ。
最後まで噛まずに述べた。
すると、表情が和らぎ結んでいた口元が緩む。
_羽瀬@はせ__冬馬@とうま_
羽瀬はせ冬馬とうま
良かったぁ...
ほっと胸を撫で下ろして安堵の息を漏らした。

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