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第4話

満足と不満足
高校の授業は面白い。
面白いけど、俺にはちょっと物足りなかった。
音楽科だからダンスもあんまり無いし。
(なまえ)
あなた
グゥも休みだし…
グゥはこの高校に通いながら、
既にアーティストの活動をしているらしい。
たがら入学式の時に騒がれてたわけね。

俺は韓国に来てからあんまりテレビ見てないから、
グゥのこと全然知らなかったけど。
その音楽活動が忙しいらしく、
グゥは入学式から一週間も登校していない。
(なまえ)
あなた
またアウェイ…
退屈な昼休み。
昼ご飯を食べてから完全に時間を持て余してる。
何かないかな…と考えあぐねていると、
ふと廊下を通るダンス科の生徒達が目に入った。
(なまえ)
あなた
お、すること発見?
パンがないならお菓子を食べれば良いじゃない。
時間が余るなら勉強すれば良いじゃない。
うん、我ながら名案。
俺は席を立って目的の場所へ向かった。
(なまえ)
あなた
失礼しまーす。
ノックしてから静かにドアを開けると、
部屋の中にいる大人達の視線が集中する。

そう、俺の目的は職員室。
担任の先生はフレンドリーで話しやすい人だ。
俺が職員室に入ると直ぐに気付いてくれた。
イム先生
イム先生
お、どうしたクロセ。
友達が出来ないのか??
(なまえ)
あなた
うん。
俺、チョン君しか友達いないからね。
冗談めかして肩をすくめて見せると、
先生は可哀想にと笑いながら奥に案内してくれた。
他の先生達も俺達の話を聞いていたのか、
通り掛かると笑いながら声を掛けてくれる。
イム先生
イム先生
よし、先生が話を聞いてやろう。
どっかりと椅子に座った先生。
俺はその向かいにあったパイプ椅子に腰掛ける。
(なまえ)
あなた
あのねセンセ。
俺、ダンス科の授業資料が欲しい。
俺の言葉に先生は固まった。
他の先生達もピタリと動きを止める。
…無音の職員室、ちょっと怖いんだけど。
イム先生
イム先生
クロセ…
ダンス科に行きたいのか…?
お前、音楽の才能あるぞ!自信を持て!
立ち上がった先生に肩を揺さぶられて吐きそう。

てかまだ座学しか習ってないのに、
才能あるとか言われてる理由が全然わかんない。

弁明の為に両手を上げると揺れが収まった。
(なまえ)
あなた
俺、欲張りなのセンセ。
音楽科を辞めるつもりはないけど、
折角この学校に来たんだからダンスも勉強したい。
だって音楽とダンスって切り離せないじゃん。
音楽があってのダンス、ダンスあっての音楽。
(なまえ)
あなた
…だめ?
パク先生
パク先生
全然ダメじゃない!
何なら放課後に実技するか!?
勢いよく飛び出してきたのは若い先生だった。
手には大量の資料。
それを俺に押し付けながら若い先生は笑う。
パク先生
パク先生
いやぁ、嬉しいね!
俺は今とても嬉しいよ!!
イム先生
イム先生
煩いですよ、パク先生。
パク先生から受け取った資料を捲ってみる。
おお、ダンス講義の資料だこれ。
イム先生は呆れたようにパク先生を見ている。
パク先生
パク先生
まぁ取り敢えず…
放課後にダンス科に来いよ!
イム先生
イム先生
だとよ。
良かったなぁ、クロセ。
イム先生にわしゃわしゃと頭を撫でられる。
ワカメが更にワカメになる…。
俺は資料を抱いてパク先生に向き直った。
(なまえ)
あなた
パクセンセ。
ありがとうございます。
パク先生
パク先生
なんか可愛いなぁお前!
クラスの奴らも絶対に喜ぶよ!!!
バタバタと職員室を飛び出して行ったパク先生。
イム先生は苦笑いでそれを見送ってから、
俺を見て悪い顔でニヤリと笑いかけた。
イム先生
イム先生
クロセ、アイドル志望だったんだな。
(なまえ)
あなた
え?
俺、アイドル志望じゃないよ。
俺の返事に先生は椅子からずり落ちた。
他の先生達もガタガタと音を立てる。
…韓国の先生ってノリがいいんだなぁ。
イム先生
イム先生
じゃあ何でダンス習うんだよ!?
(なまえ)
あなた
え、むしろ何で習わないの?
俺の大好きなブラックミュージックは、
音楽とダンスって欠かせない要素だよセンセ。
そう言うと先生は驚いた顔をした。

でも次の瞬間、悪そうな顔で俺を指さす。
イム先生
イム先生
予言してやる。
クロセ、お前はアイドルになるぞ。
(なまえ)
あなた
いや…何の予言?
まぁ取り敢えずピアスくらい開けろ。
ブラックミュージックにピアスは欠かせないぞ。
先生はケラケラ笑って俺に背を向けた。
(なまえ)
あなた
校則違反じゃない?
イム先生
イム先生
うちにそんな校則は無いな。
アーティストは見た目も重要だぞ。
先生のごもっともな意見を頂いた所で、
残念ながら昼休み終了の予鈴がなってしまった。

まぁ取り敢えずダンスの講義資料はゲットした。
今日はこれくらいにしておいてやろう。
なんて悪役みたいなセリフを思い浮かべながら、
俺は満足感を胸に職員室を後にした。
【あなた は 授業資料 を 手に入れた!】