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第20話

世界を180度回して
―ユンギside―


パンPDに呼び出しを食らった。
何となく要件は分かっているつもり。

ただ、ヒョンラインだけってのがな。
ソクジン
ソクジン
あなたの事だよね、多分。
ホソク
ホソク
詳しく知りたいとか?
ナムジュン
ナムジュン
それならジョングガが呼ばれない?
黒瀬・あなた。
ジョングクの親友で、日本人の少年。

最初は何を考えているか分からない奴だった。
でもジョングクを通して少しずつあなたを知り。
今では全員が可愛い弟が1人増えたように感じている。
ユンギ
ユンギ
ま、聞けば分かるか。
俺達は事務所に入り、パンPDの部屋へ行く。
扉を開けるとPDが待っていた。
パンPD
パンPD
すまないな。
急に来てもらって。
ナムジュン
ナムジュン
いえ、大丈夫です。
取り敢えず座りなさい。
その言葉に俺達はソファーに腰掛ける。

向かい合ったPDは単刀直入に切り出した。
パンPD
パンPD
黒瀬・あなたをスカウトする。
その件について意見を聞きたい。
とうとう来たか、そう思った。
むしろ今まで無所属だったのが不思議なくらいだ。

静かに頷く俺達に、PDは話を続ける。
パンPD
パンPD
選択肢は3つある。
・ソロデビューさせる
・新グループを組む
・BTS加入メンバーとする

君達は、どう思う?
ソクジン
ソクジン
あなたのデビューを……
俺達が決めるって事ですか??
パンPD
パンPD
そうだ。
私よりも君達の方が
彼の事をよく知っていると思ってね。
それでマンネラインを呼ばなかったのか。
アイツらは、まだ幼い部分が沢山ある。

親しい人間の話だと、客観的に見れない可能性がある。
パンPD
パンPD
意見を聞かせてくれ。
PDの言葉に、まず返答したのはソクジンだった。
ソクジン
ソクジン
ソロデビューは薦めません。
あの子、1人の時は表情が違うので。
確かに、そうだ。
あなたが1人で居る時、あの顔は面白くない。
何処か遠くを見ているような顔。
あの顔は輝いているとは思えなかった。

次に口を開いたのはホソクだ。
ホソク
ホソク
新グループは、賭けになるかと。
相性が悪ければあなたはきっと……
日本に帰ってしまうと思います。
韓国に留まらず、日本に定着してしまう。
もしあなたが日本で確固たる人気を得れば
俺達韓国アイドルの日本進出は難易度が上がる。

ナムジュンは、ゆっくりと口を開いた。
ナムジュン
ナムジュン
ジョングガは、あなたに執着しています。
あの子達はソウルメイトみたいで。
引き離すのはリスクがあるかと。
パンPD
パンPD
ユンギ、君は?
PDの視線が俺を貫いた。
メンバーが話している間に考えていたこと。
少し視点を変えれば、違った世界が見えてきた。

誰の為でもなく。
美しい物は収まるべき所に。
ユンギ
ユンギ
あなたを……アイツを
一番輝かせられる場所ってのは
BTSしか無いと、俺は思っています。

それ以外の場所だと
きっとアイツは唯のガラクタになる。
ダイヤモンドが燃えて炭になるように。
美しい花が枯れるように。

置く場所を間違えてしまえばダメになる。
あなたは何処でも輝ける様な器用な奴じゃない。
ユンギ
ユンギ
アイツは、不器用な奴です。
ソクジン
ソクジン
ユンギ……。
ナムジュン
ナムジュン
PD、あなたをBTSに迎えたいです。
意見じゃなくて、お願いです。
ホソク
ホソク
PD、お願いします!
頭を下げる俺達をじっと見詰めるPD。
そしてふと表情を緩めた。
かと思えば俺達の後ろを見ながら手招きする。
パンPD
パンPD
そういうことだ。
おいで、あなた君。
(なまえ)
あなた
えと、あの……。
振り返るとあなたが立っていた。
迷子のような顔で立ち尽くすあなたを見る。
あなたの口が、声を出さずに「ヒョン」と言った。
ナムジュン
ナムジュン
あなた、おいで。
ホソク
ホソク
あぁ、泣きそうな顔しちゃって!
ケンチャナヨ〜あなた。
ソクジン
ソクジン
びっくりした!
いつから立ってたのあなた!?
大丈夫?怖かったよね?
ユンギ
ユンギ
……ほら、来い。
あなたの肩を抱いてPDの前に行く。
PDは悪戯が成功したかのように笑っている。
パンPD
パンPD
すまないね。
君をBTSに加入させることは決めていた。
ただ、君はネガティブらしいからね。

彼等の本当の心の内を聞けば、
もう迷うことなんてないだろう?
確かに。
あなたとマンネラインは打ち解けている。
でも俺達とはまだ一線があった。
歳が離れているせいだと思うけど。

このイベント無くBTSへの加入が発表されれば、
きっとあなたは俺達に気を遣う。
PDが、上の人間が決めたことだからと。

俺達の気持ちを確かめることも出来ないまま、
ネガティブに振り切って逃げに走るだろう。
(なまえ)
あなた
良いんですか、俺で。
ユンギ
ユンギ
お前が良いんだよ。
最初はアイドル志望じゃ無かったとしても。
ジョングクと知り合って、あなたは変わった。
楽しそうな顔、不貞腐れた顔、困った顔。
そのどれもが人を惹きつけて止まない。

その表情を。
ジョングクだけでなく、俺達も引き出せたらと思う。
ソクジン
ソクジン
宜しく、あなた。
ホソク
ホソク
今日から遠慮なく行くからね!
もう俺達の弟なんだから。
ナムジュン
ナムジュン
ヒョン達に沢山甘えるといいよ。
ユンギ
ユンギ
まぁ、お前のペースでな。
アイドルになりたい訳じゃなくていい。
お前が居たい場所に居ればいいんだよ。

お前には、そのセンスと才能があるんだから。
パンPD
パンPD
あなた君、頑張ってくれるか?
(なまえ)
あなた
はい……!
俺は知ってんだよ。
俺達と出会って、お前の世界が180度変わったこと。

こっそりホソクのダンスの練習を見に行ったり。
俺の真似してラップの練習してみたり。
少しずつ、俺達を見る目が変わっていった。

ここに居たいと。
ここで輝きたいとお前の態度が語ってた。

そんなやつ、可愛くない訳がない。
パンPD
パンPD
引越しの準備をするように。
君の親には、もう話が付いている。
(なまえ)
あなた
外堀が埋まってる……!?
垂れ目を目一杯に見開くあなた。
おお、結構デカい目してたんだな。


こうして、俺達に新しい仲間が増える事になった。