第43話

訪問
562
2020/07/30 21:56
~あなた~


エントランスに誰か来た時の音が流れた。



・・・誰だろ、チエさんかな、


めんどくさいけど、無断で休んだこと、謝らなきゃいけないし、

お店のようすも聞きたかったから、起き上がって出た。




あなた

はーい、

「あなたちゃん?」
「亜嵐だけど、、」




インターホンから聞こえてくるのは間違いなく亜嵐くんの声。






ほんと、なんで、?


なんでうちに、?
チエさんに聞いたんだろうな。
でも、なんで、?




あなた

ど、どうしたんですか、





「んー、話すから、一旦開けてほしいな。」



・・・うちに来るんだ、、







えっ!?待って待って、
片付けなきゃっ!?
どうしよ、どうしようっ!

え、無理だよ、! そんなに広くないし、散らかってる!!










「あなたちゃーん?」


あなた

あ、ご、ごめんなさい、っ



よし、開けてから、ダッシュで片付けよう。
ボタンを押して、ダッシュ。
時間との戦いだ。







ボタン、勢いよく押して、リビングに戻るけど
具体的的に何をしていいかわからない。


ていうか、芸能人が、推しが家に来るって、、
これは夢なんだろうか。

ショックからの幻覚なのだろうか。












・・・急に来るってことは、、やっぱりあの話題、、?



あなた

あぁもう、、っ



居留守のふりしておけば良かった、





\ピンポーン/
あなた

・・・・・・。



このまま開けないでいたら、亜嵐くんは帰ってくれるのかな。
でもさっきは出ちゃったからな。


どうにかこの状況を逃れる選択肢は、、、っ





「あなたちゃーん?」








・・・・・・ない、っ













あなた

い、今開けます、っ




はぁ、どうしよう、



ガチャってドアが開いて、ほんとに久しぶりに見る亜嵐くんの姿。
スマホとかテレビとかで見るのと違って、神のオーラを持ってるの。
いや、何で見ようが神なんだけど、、




亜嵐
亜嵐
ごめん、急に。
あなた

だ、大丈夫です、っ

・・・大丈夫じゃないけどね。
あなた

ど、どうぞ、っ



とりあえずリビングに通して、座って貰う。



亜嵐
亜嵐
心配だったよ、全然来なかったから。


・・・亜嵐くんのせいなのに、、















亜嵐
亜嵐
会いたかった。






・・・そんなこと言わないで、、っ

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