第37話

ショック
629
2020/07/25 07:52
~あなた~
亜嵐
亜嵐
でさ、ほんとにうるっさいわけw
あなた

大変ですね。(笑)



今日も来てくれた亜嵐くん。


お仕事ない日、ほとんど来てくれるの。
お仕事ある日も、時間あったら来てくれるし。



前ね、仕事で飲みに行った相手が酔っちゃって、大変だったんだって。




・・・この話、私しか知らないんだ、、

亜嵐
亜嵐
どうしたの、急ににやにやしてw
あなた

なんでもないです、





抑えようと思っても、抑えられないんだもん。




亜嵐
亜嵐
あ!今日さ、俺用事あったの忘れてた!
亜嵐
亜嵐
高校の時の友達と遊びに行く約束でさー、


ちょうどお昼ご飯食べ終わった所で、
急いで行けば間に合うかもって。




いつもならご飯の後も、たくさんお話してから帰るから
なんかちょっと寂しいけど、
これが当たり前じゃないんだって忘れないようにしなきゃ。





あなた

・・・さようなら、

亜嵐
亜嵐
うん、ごめんね、また来る。


謝ることじゃないのにな、
ほんと、亜嵐くんって根っから優しいと思う。
・・・誰目線だよって感じだけど。




パタンってドアが閉まって、一気に静かになる室内。



お客さんが来ないから、もう私もここにいる理由はない。



奥でお掃除してるチエさんに声をかけて、私も手伝うことにした。
チエさん
亜嵐くん帰っちゃったの?
あなた

はい、用事だって、

チエさん
そっかー、しょうがないよね、
あなた

はい、



私はシンクのお掃除任されて、洗剤ちょっとだけ持って向かった。
あなた

チエさん、スポンジどこですか?

チエさん
あー、、そっちの引き出しの中だった気がする。
あなた

はーい。


全然お掃除する機械がなかったから、今できて嬉しいな、なんて思ってたら、
あなた

チエさん、ないですー、

チエさん
えー?うそー、


こっちに来てくれたチエさん。

物を避けながら探すけど、やっぱりない。
チエさん
・・・ないね、
チエさん
・・・ごめん、買ってくる。
あなた

いや、私行きます。チエさんお掃除忙しいし。

チエさん
・・・じゃあ、お願いしようかな。
あなた

お任せください。(笑)



きっとこれからも使うから、多めに買っといた方がいいよね。
あなた

他に必要なものありますか?

チエさん
ううん、大丈夫。


気をつけてねってチエさんに送られて、
近くのスーパーに向かう。

大きな通りにでて、そこからずっとまっすぐ。




その時、コンビニの角を曲がってきたのは
あなた

・・・亜嵐くん、


そして、その後出てきた綺麗な女の人。


変装してもオーラがダダ漏れな亜嵐くんの手は、
確かにあの女の人と繋がっている。





力が抜けちゃって、その場に座りそうになったのをぐっと堪えた。


その代わり、熱い涙が溢れだしてきて、思わず走り出す。


どこに向かってるかもわからなくて、
ただただ、さっき見たあの光景を忘れたかった。

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