第27話

ナポリタン
633
2020/07/12 21:52
~あなた~
厨房に、チエさんと2人。
お湯を沸かす手が震えるけど、力を入れて踏ん張った。


まさか、亜嵐くんが私の料理をを食べる日が来るなんて、
ほんとにありえないよ。
実感が湧かない。




・・・毎日作ってるんだから、大丈夫だよね、




今更ながら、
味、濃すぎないかな、とか、
パスタ、茹ですぎたかも、って
すごく心配になる。
チエさん
あなたちゃーん、大丈夫そう?
あなた

・・・は、はい、

チエさん
・・・ごめん、またやっちゃった、

きっと、ナポリタンを私に作らせたことを謝ってるんだろうな。
あなた

チエさんだけじゃ大変だし、大丈夫です。





チエさんとお話しながらも、手を動かす。
いつもの感じになってきて、流れるように完成した。


・・・私が、亜嵐くんと隼くんのを作ったでしょ?
チエさんは、残りの5人分。
プラス、私とチエさんの分。
チエさんはまだ調理中だけど、私は終わった。



・・・ナポリタン、どうすればいい、?


いや、出せばいいのはわかってるんだけど、
なんか、こう、他のみんなはまだなのに、みたいな、、





ううん、冷めちゃうし、早く持っていかなきゃだ。









コーヒーを片手に、楽しそうに喋っているみんな。


・・・この姿を見ているのは、私だけなんだ、




隼
あなたちゃん!
あなた

あ、は、はい、っ

亜嵐
亜嵐
うわ、うまそ~!



見た目は、よし。
あなた

お待たせ致しました、、っ

ゆっくりお皿をテーブルに置き、私はまた厨房へ戻る。
玲於
玲於
あなたちゃん、またなんか作んの?


・・・作らないけど、この空間にはいられないよ、
あなた

・・・作らないです、

玲於
玲於
ならさ、ここいればいいじゃん。
白濱亜嵐
白濱亜嵐
あ、そうだね、座って!

隣の椅子を引く亜嵐くん。


え、え、え?


と、隣!? 座れって!?

無理無理っ!!


うわぁ、さっき嘘つけばよかったぁっ!



どうしよう、どうすればいい、!?


チエさん!助けてぇ!






チエさん
お待たせしました~、

待って、チエさん、神。






2回に渡って、ご飯を運び、

私も座るね、って、亜嵐くんの隣に座った。
チエさん
あなたちゃんもおいで?


私はチエさんの横に座る。







・・・・・亜嵐くんの隣、回避成功。



チエさん、ありがとうございました。

プリ小説オーディオドラマ