~亜嵐~
今日の撮影は、もう終盤に近づいていると言うことで、抽選で当たるポストカードの撮影だった。
これにサインも書いて応募してくれた人にプレゼントするらしい。
まぁ、よくあるやつだよね。
カードも、いくつか種類がある。
メンバー全員のと、数人のと、いろいろ。
かなり量があって、サイン大変そう、
カメラさんからOKが出たら、その日の撮影は終了。
ほらまた、可愛いこと言ってる。
うわ、最悪。
小さく呟いたあなたちゃんの言葉を聞き逃さない俺。
あれからずっといじってくる玲於は置いといて、
ここでやれば一石二鳥な気がする。
仕事もちゃんとできるし、
・・・あなたちゃんと一緒に居れるし。
視線の先には手を合わせて祈ってるあなたちゃん。
ほんと、いちいち可愛いんだって。
てことで、それぞれ椅子に座って作業。
あなたちゃんは、、
サイン書いてる俺らを双眼鏡で見てる。
なんで双眼鏡なんて持ってんのか知らないし、
観察とか意味がわかんない。(笑)
椅子を叩きながら言うとあからさまに照れてる。
うん、言うと思った。
俺の2つ隣を叩く。
3つ隣を指すと、小さく頷いた。
そういうと、顔真っ赤にしてちょこんって座る。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!