~あなた~
私がここに来る日を減らしてから、しばらく経った。
この状況にも、慣れつつある。
このお仕事好きだから、行けないのは悲しいけど、
亜嵐くん達に会うよりは、何倍もまし。
空いてる日は、バイトで埋めてるから特に問題もない。
・・・どういうこと、?
私がいないって気づいて、チエさんに話してくれたんだよね、。
・・・会いたい、、
もうわかんないよ、
せっかく距離を置こうとしてるのに、
なんでそれを邪魔するの、、
嫌だ、
嫌だよ、、
なんで私は叶わない人を好きになってしまったんだろう。
亜嵐くんが私のことを話してるってだけで、嬉しいけど、それと同じくらい苦しい。
・・・・・ライブに行けなくても、亜嵐くんに会えるかもしれない。
プライベートで。
でも、それじゃあダメなんだ。
私はファンだよ?
それでいて、亜嵐くんはスーパースター。
・・・会えるもんなら、あいたいよ、
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。