第42話

直接
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2020/07/30 10:29
~亜嵐~
「涼太から聞いたんだけどさ、」




「違うよ、それ。」




「ダンス教えて貰ってるSAKIさんって人と勘違いしたんだと思う。」




「ごめんね。」





あなた、の字がうつるトーク画面で、
自分が送ったメッセージを見て息をついた。





勘違いってめんどくさいよな、

でも、俺のことで仕事まで放棄するなんて、(笑)



もっと気をつけなきゃな。







早く会いたい。
会って、直接話したい。


・・・この時の俺は、次ここに来る時、必ず会えると思っていた。




















それから3日。

あの日ぶりの撮影日。






わくわくしてお店に入ったものの、



白濱亜嵐
白濱亜嵐
え!?今日もいないの!?


まさかの休み。


チエさん
あれから1回も来てないの、
白濱亜嵐
白濱亜嵐
え、まじ!?


おい、嘘だろ、、




原因が俺ってわかってる分、罪悪感が押し寄せる。


・・・え、でもちゃんと説明したのに、、




玲於
玲於
裕太くん当たったわ、(笑)
白濱亜嵐
白濱亜嵐
ほんとやめて。
裕太
裕太
もう会えないんかなぁ。(笑)
玲於
玲於
これも、、?
白濱亜嵐
白濱亜嵐
ねぇ。勘弁。



なんなんだよ、こいつら、、










白濱亜嵐
白濱亜嵐
涼太、なんで、、っ
涼太
涼太
俺もわかんないわ、ごめん。
白濱亜嵐
白濱亜嵐
どうしよ、どうすればいい、?
涼太
涼太
説明したんでしょ?なんでだろ、
白濱亜嵐
白濱亜嵐
・・・俺さ、いまいちファンの人の心、わかってないかもしれない、
涼太
涼太
みんなそうだよ、しょうがない。






・・・このまま何もしない訳にもいかない、




もう会えない、なんて、絶対無理だから。






白濱亜嵐
白濱亜嵐
・・・仕事終わってからさ、あなたちゃん家行ってみる。
涼太
涼太
・・・ほんとに、?
白濱亜嵐
白濱亜嵐
うん。




おかしいよ、おかしい。



なんで来てくれないの?



疑問ばっかりだ。



俺に会いたくないの?
なんて、これは頭おかしいわ(笑)













撮影終わり、チエさんに教えてもらったマンションに向かう。



そんなに大きくないけど、あなたちゃんが住んでそうな所。


チエさんも連れてきた方が良かったかも。







201 って、ゆっくりインターホンのボタンを押す。

カメラ機能、ついてないのか、


名前言わなきゃじゃん(笑)






この後、普通にあなたちゃんと仲良くなるつもりだった俺は、
あなたちゃんの本当の気持ちを知らなかった。

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