第70話

巻き込む
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2020/08/29 07:51
~亜嵐~




どうしよう、




どうしよう、、





またやってしまった。







俺のスマホの画面に映る、たくさんの「亜嵐くん」の文字。


それは全部、昨日のことがかいてあった。



ダッシュしてた、だの、走ってた、だの、心配、だの、

ほんといろいろ。








後悔しかない、
 
って言っても、もう遅いから。







玲於
玲於
亜嵐くん、顔色悪いけど大丈夫?
白濱亜嵐
白濱亜嵐
・・・大丈夫。



・・・なわけねぇよ。




どんだけあなたちゃん困らせんだよってな。




前回で反省したはずなのに。



もうやらないって誓ったはずなのに。










・・・あなたちゃんのことになると歯止めが聞かないって、わかってたはずなのに。








『あなたちゃん、見た?』
『ほんとごめん。』
『ごめんじゃ済まないけど、ごめん。』





送ったメッセージを見て、もう一度ため息をついた。






あなた「見ました。でも大丈夫です。」
あなた「亜嵐くん、大丈夫かなって、ずっと考えてました。」

『いや、俺より自分を心配して。』

あなた「亜嵐くんの方が心配です。」
あなた「私、ただの一般人だし、バレてないし。」

『ほんと、ごめん。』

あなた「私、すごく嬉しかったから、亜嵐くんのせいじゃないです。」
あなた「忙しいの知ってたのにわがまま言っちゃった、私が悪いです。」

『違うよ、そうじゃない。』

あなた「ごめんなさい。」







自分が情けなくてしょうがなかった。


勝手にあなたちゃん巻き込んで、
あなたちゃんに責任感じさせて、


最低すぎるだろ、俺。











ただただ、あなたちゃんに会いたかった。



会って謝りたかった。

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