第39話

ファン
608
2020/07/26 08:36
~あなた~

泣いてる私を見て、お茶でもどう?って、声かけてくれた涼太くん。
亜嵐くんのあの姿を思い出して泣きそうになる度に、大丈夫って、背中をさすってくれた。

私はただ、早足で涼太の後ろをついて行くことしかできない。




それから、おしゃれなカフェについて、個室に通された。

涼太
涼太
ごめんね、急に。

涼太くんの優しさに、また泣きそうになる。

あなた

そんな、、片寄さんは悪くないです、

涼太
涼太
・・・片寄さん、なんかやだ。
あなた

え、?

涼太
涼太
亜嵐くんは名前で呼んでるの、知ってるんだよー?w
あなた

・・・涼太、くん、

涼太
涼太
・・・涼太。


こんな会話、亜嵐くんともしたな。


私が怒って白濱さん、って言ったら、それは勘弁、なんて。



涼太
涼太
あなたちゃん?
あなた

・・・あ、ごめんなさい、

涼太
涼太
・・・・・・。
涼太
涼太
・・・あのさ、言いたくないならいいんだけど、なんかあった、?






・・・亜嵐くん、彼女いますか?、なんて聞けるわけないじゃん。





あなた

・・・・・・。



でも、忙しい中わざわざ付き合ってくれてるんだよね。



聞いてみようかな。



きっと、いないって答えるから。



だって私、ファンだもん。
いるって言うはずがない。




わかりきったことを、メンバーに聞いて、
ちょっとでも安心しようだなんて、
ほんと、最低過ぎるよね、私。






あなた

・・・変なこと、聞きますね、、っ

涼太
涼太
え?うん、(笑)
あなた

・・・・・・亜嵐くんって、、付き合ってる人、いますか、?

涼太
涼太
・・・えっ?


そりゃあ、答えずらいよね。










涼太
涼太
いないと思うよ? ていうか、いない。
あなた

そうですか、、っ





ありがとうございましたって、急いでお店を出た。



どうしようもない後悔と絶望の中、
ファンってなんだろう。
ずっと考えてた。

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