~亜嵐~
すっかり仲良くなったチエさんに挨拶をして、
既に来ていたカメラさん達にも頭を下げる。
・・・あなたちゃんは、、またいないのか、
最近あなたちゃんに会えない。
ずっと奥にいて、出てこないのかもしれないけど、
本当に全く会えてない。
・・・会議室で、ちょっとは仲良くなれたと思ったんだけどな。
俺、また何かしちゃった、?
それなら謝るから、会いたいよ。
その後、今日の撮影について説明を受け、
すぐに撮影開始となった。
今回はソロカットらしい。
てことは、6人は暇じゃん。
まぁメイクとかの時間合わせても結構余裕ある。
・・・聞いてみるしかないでしょ。
こんな感じで順番が決まった。
1番最初の涼太がメイクを始めた時、俺はチエさんの元へ向かった。
ね?仲良くなってるでしょ?
・・・いないって、、
じゃあたまたま今いないだけなのか?
そうだよね、、
たまたま、会えないだけ。
辞めてないんだから。
その言葉は、思った以上に俺の心に刺さった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!