第5話

部活。
10
2019/06/14 10:11
ともき
ともき
今日キャッチボールしよう。
ともきの方からそう言ってくるなんて珍しい。
ともきの性格上、何か裏があるんじゃないか。
と思いながらも、
優奈(ゆうりん)
優奈(ゆうりん)
いいよ〜。
と、返事をしてしまう。
嬉しさを堪えて.....。なんでこんな感情が生まれるのか私には分からない。
よく少女マンガでよく見るものだと、これを[恋]と呼ぶらしい。
だが、嬉しいと思うだけで一緒にいたい。とは思わない。
ともき
ともき
おい〜。そんなのもとれないのかよ〜。とってきて。
はぁ。

心の中でため息を漏らした。
優奈(ゆうりん)
優奈(ゆうりん)
あんなボールいきなり投げてきたってとれるわけないじゃない。
小学校で野球やってたって言ったって、ちょっとだけだったんだから。
と言えるわけがない。
なんて言ったって、この野球部で1番上手いのが彼なんだから。
言ったところで、私の思いつかないようなことで論破されしまう。
ドSな上に、頭がいいので厄介だ。
優奈(ゆうりん)
優奈(ゆうりん)
はいはい。ごめんなさいね。
と、彼に聞こえないくらいの音量で言い残し、球場のフェンスに近づいて行くボールを追った。
戻ってくると、他の人とキャッチボールしている。
ともき
ともき
遅すぎ。
そりゃ?野球部にいるけど、女子ですから?
あなたと比べないで頂けますか?
てか、わざわざ言う必要なくない?
意味不。




と、心の中で愚痴を吐きながらキャッチボール終了。







今まで、出会った人の中で1番最悪かも。
と思いながら初めは部活をしていた。

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