ガラガラ…
そう言って微笑むじんたんの目は赤くなっている
何、お話してたのかな
はぁ…
急に静かになった病室で私はため息をつく
ベッドの横に座ってテオくんの綺麗な寝顔を見守った
ねぇ、テオくん…
テオくんの整った顔
サラサラな髪の毛
少し触りたくなって、頭を撫でる
長いまつ毛が
揺れた気がした
気のせい?
ゆっくりと瞼が開き綺麗な瞳が見える
ナースコールっ
テオくんが部屋を見渡してゆっくりと話し始めれる
でもその声は私の大好きな声なのに
私の大好きな笑顔ではなくて
少し困ったようで
その言葉はあまりに残酷だった
その言葉を私は信じたくなかった。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。