第37話

37:番外編 R18(一応)
10,381
2020/12/07 06:58
布団から出るのが難しくなる季節。

今日も寒さに眉を顰めながら朝の支度をする。

寮の部屋に鍵をかけ教室へと向かう。
夢主
おはようございます五条くん
五条
五条
おはよーあなた
珍しく教室にいる五条に朝の挨拶をする。

ニコニコと笑いながら挨拶を返され気分が良くなる。
夢主
そういえば…お誕生日おめでとうございます、これつまらないものですが
そう言ってシンプルにラッピングされた箱を手渡す。

今日、12月7日は五条悟の誕生日なのだ。
五条
五条
え!マジ?ありがと!開けていい?
夢主
どうぞ
嬉しそうに笑った五条につられてあなたも微笑んだ。
五条
五条
ん?マフラーじゃん!俺防寒具持ってなかったから嬉しい!
夢主
そ、そうですか良かったです
気づかれていないことに安堵する。

何に気づかれていないのか?

一夜を共にしたいという思いだ。

プレゼントには意味がある。

ネックレスは束縛。口紅はキスをしたい。

もちろんマフラーにも意味がある。

それが一夜を共にしたいという意味なのだ。
夢主
喜んでくれて良かったです!
安堵しながらどこか落ち込んでいる自分がいてなん

だか恥ずかしくなる。
それから数分後に夏油と家入が教室に入ってきたこ

とによってこの羞恥心を煽る状況から抜け出せた。

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
夏油
夏油
ねぇ悟…プレゼントには意味があるんだよ
五条
五条
そーなの?
夏油
夏油
うん…君が貰ったマフラーはね…一夜を共にしたいという意味があるらしいよ
五条は傑の言葉に飲んでいたお茶を吹き出す。汚いなぁ、と笑う傑にうるせぇ、と返しながら口を開く。
五条
五条
つまり?
夏油
夏油
…そーいうことじゃないかな?
五条
五条
マジ?
だとしたら嬉しい、一年の冬前から付き合い始め早一年、手を繋いだりハグをしたりキスをしたりそういう行為以外は全てやってきた。
五条
五条
ごめん傑…ちょっと行ってくる
そう言って立ち上がれば傑は行ってらっしゃい無理させちゃいけないよ、と言って眉を下げた。

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
五条
五条
あなたッ!
夢主
五条くん?
五条
五条
あのさ…プレゼントのことなんだけど…いいの?
夢主
え!…あ、あのバレて…/////
突然呼び止められたかと思えば朝の羞恥心を掘り返される。アワアワと顔を赤くしながら慌てているとどんどん壁に追いやられていく。
五条
五条
…いいの?
トンっと背中が壁に当たる。逃げられないように五条の手があなたの横に移動する。いわゆる壁ドンというものをされた状態で迫られる。
夢主
あ、あぅ…覚悟は…できているつもりです…優しくしてください…ね?
あなたがりんごのように赤くなっているであろう顔を手で覆い隠しながら指の間からちらりと上目遣いでそう伝えると五条はその手を掴み貪るような口づけを落とす。
夢主
ふっ、んぅ…んっ
五条
五条
もう我慢しないから…ハジメテだけど優しくできるかわかんないなぁ
ひょいっと姫抱きにされ連れていかれる。

しばらく歩いたらあっという間に五条の部屋の前だった。
夢主
ごじ…さ、さとる、お誕生日おめでとう
そう言って五条の頬に口づけを落とした。

愛する人愛しい人の生まれた日。

甘くて優しい感覚に溺れながら〝愛してる〟を君に伝えた。

プリ小説オーディオドラマ