第9話

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2020/11/06 21:36
五条
五条
さっきの絶対意味わかってないよあなたちゃん
夏油
夏油
まぁ何とかなるんじゃない?
先程の会話で夜蛾が彼女に言ったセリフを思い返す。
「天祥あなた〝君が〟必要だ」
きっと彼女を道具としてでは無く一人の人間として必要だとかそんな感じの意味が込められていたんだろうと考える。
だが彼女にはそれが伝わっていない様子だった。
まぁ無理もない、彼女は6年間人形や道具のように扱われていたのだ、人として扱われることに慣れていないのだろう。
五条はあなたがこの言葉の意味を理解出来る日が来ることを密かに祈った。

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五条
五条
退院おめでとー!て事で制服…選ぼっか〜♪
そう楽しそうに言いながら五条はあなたを女子用の制服が何着か並んでいる部屋に押し込む。
この日のために業者からカスタム制服を何着か取り寄せていたのだ。
あなたは部屋に押し込まれ用意された数着の制服を見るとすぐに異変に気がついた。
夢主
あの…スカート短くないですか?
そう…スカートがとんでもなく短いのである。
下手すればパンツが見えてしまうのでは?と思えるほどには短いスカートを手に五条を見る。
五条
五条
え〜…普通じゃない?うん普通だよ!普通普通!
なんのこと?とニコニコ笑いながら普通という言葉を連呼する五条にあなたは文句をつけることを諦める。
一番マシなデザインを選ぼうと制服に視線を戻す。セーラー服…まず呪術高専は学ランなので却下。フリルスカート…恥ずかしいので却下。こう来ると普通の女子用の牡丹が真ん中にあるタイプの学ランに短めのスカートの物しかなくなってくるので渋々だが、五条曰く普通の制服を手にした。

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夢主
やっぱり…短すぎませんか?
制服を身にまとったあなたはスカートをできるだけ下におろしながら恥ずかしそうにそうつぶやく。
五条
五条
うん…これは俺も想定外、でも生足しか勝たん!
五条は意味の分からなくもなくもないことを言いながらあなたをジロジロと舐めまわすように観察する。
上はみんなと同じような黒の学ラン、スカートは黒でおそらくだが呪術高専の生徒内で一番短い。いや多分京都校の生徒含めて一番短い。
夢主
せめてレギンスを…短いレギンスを履かせてください…
いわゆる見せパンと言うやつである。さすがのあなたでも上太ももくらいまでしかないスカートは恥ずかしいらしく、顔を赤らめながら縋るように願った。

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