待ち合わせ場所にはスマホをいじっている薫さん
近づいて行くと私に気づいた
お、あなた
さっきぶりです
だな
そういってニコッとする薫さん
こんなイケメンと2人で歩いて誰かに恨まれないだろうか
ちゃんときたんだね
私をなんだと思ってるんですか?
一応マネージャーですよ
……そっ
マネージャーだから…か
急に表情が暗くなる薫さん
何かへんなことでも言ったかな…
どうしました?
いや…なんでもない
おしゃれしたの?
はい
いつもジャージだから
こういう時くらいはって思って
そうなんだ
そう言って嬉しそうな顔になる薫さん
似合ってる…よ//
お世辞ですか?
いや…まじ//
少し沈黙が流れる
い、いこ
買い物
そう…ですね
そういって駅の近くのショッピングモールに向かって歩き出す
今日何買いたいんですか?
洋服かな〜
そうなんですね
うん
一緒に見て欲しいなって
いいですよ
ありがと
私そんなセンスないですけどね
ううん、あなためっちゃおしゃれだから
信用してる
ありがとうございます
たまにどっちかが気になる店に入る
この店みたい
いいですよ
どう?これ
似合ってます
さっきよりもいいかも
俺もそう思ってた!
じゃあこれ買っちゃお
そう言ってお会計に行く薫さん
あなた今日はありがと
いえいえ
久しぶりに息抜きできました
よかった
夜ご飯食べて帰ろうよ
いいですね
そう言ってまた食事屋さんを2人で探し始めた
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。