無料ケータイ小説ならプリ小説 byGMO

第12話

12話
数分後、『あの感覚』が消えた。

――やっとか……。よかった……。

「ごめん神谷、もう大丈夫。ありがとう」

「……ん」

神谷はスッと私から離れ、下駄箱へ進んでいった。

小走りで追いついて、神谷と並んで靴を履き替える。

……まだなんとなく緊張する。

「な、なんでネズミがいたんだろうね!びっくりしたー」

「さぁ……この校舎古いからじゃねぇ」

「そっか!そうかもね!」

不自然さが否めない。

でも神谷は普通だ……いや、若干対応が塩になってる?

「なぁ赤城。お前さ」

「ん?」

校舎裏へ行く途中、神谷が突然立ち止まった。

私も立ち止まる。神谷の表情は、なぜか、悲しそうだった。

「……やっぱ何でもねぇ」

そう言って、再び神谷は歩き出す。

よく分からないな……。けど、神谷はとっさに私を守ってくれた。

バラすバラす言っときながら……嘘じゃん。

神谷の隣を歩きながら、私は緩む頬を両手で包んだ。