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第15話

15話
「バラされたくなかったら……分かってるよな?」

あいつの『秘密』を知った時、俺がこう言ったのは単なる気まぐれだった。

校内で唯一、俺を嫌っている女子。あいつに対する認識はその程度で、別に関わらなくても生きていけるからずっとそうしていた。

関わり出してみたら、意外と思ったことをズバズバ言う奴で、案外面白くて。絶対に俺を好きにならないと分かっていたから、女子だけど気を許せた。

これが「女友達」ってやつなのだろう。そう思った。


なのに、あの時。


「赤城、大……」

赤城の『秘密』を隠すための行動だったが、かなり乱暴をしてしまったと思い、心配になった俺は赤城を見下ろした。

――赤城は、“女子”の顔をしていた。

この瞬間に分かってしまった。このまま関わり続ければ、赤城とはいつか必ず友達でいられなくなると。

『男女の間に友情は成立しない』。どこかで聞いたその言葉は、その通りかもしれなかった。

……一旦、距離を置こう。赤城が心の整理をして、俺を異性として見なくなるまで。

初めてできた女友達を、なくしたくない。俺は、それしか考えていなかった。





「はぁ……」

あいつ、また園芸部の仕事俺に任せやがって……。何が「用事がある」だ、どうせ彼女絡みだろ。

ため息をつきながら校舎裏へ足を進める俺の耳に、ふと男子の声が入ってきた。

「赤城さんが好きです。付き合ってください」

――赤城?

身体中に動揺が走るのを感じた。

……他学年に女子の「あかぎ」はいたか?いや、聞いたことがない。それに、元々この辺りには少ない苗字なはずだ。

なら、やっぱ――あいつか?


……だとしたら何だ。俺はあいつの友達だ、恋人じゃない。誰に告白されてようが、それで付き合おうが関係ないだろ。

そう頭は考えるのに、反対に胸は刺すように痛んでいる。

「業平くん」

あいつの、声がした。

「?」

「……私も」

っダメだ!!

無意識に俺はその場から飛び出して、赤城の口を手のひらで覆っていた。