プリ小説

第3話

繋がり【リヴァイside】
「…リヴァイさん?」

少し考え込んで上の空になっていた俺の顔を、ペトラが心配するように覗き込む。
「どこか具合でも…?」

「…いや、何でもない。」

─この"リヴァイさん"というのも、俺がもう"兵士長"ではないからというよりはただ、俺が何者なのか分からずに、名乗られた名で呼んでいるだけらしかった。

「リヴァイさん、よくお見舞いに来て下さりますし、私が眠っていた時だって、いつも看病して下さっていたと聞いて…
どうか無理しないで下さい。このままだとリヴァイさんまで倒れてしまいます。」

「別に、このくらいどうという事は無い。俺がしたいからやっているだけだ。」

「…どうして、見ず知らずの私にそこまで…」

「前にも言っただろう。俺とお前は戦友だった、と…」

「戦友って… 何の、ですか…?」

「……」
俺は答えなかった。

"兵士としての上司と部下"と言わなかったのも…
自分を思い出して欲しいと願う反面、あの辛い出来事を思い出させたくなかったからだ。

それに、巨人を駆逐する手段にすぎない、"兵士"としての繋がりだけではなかったというのなら─

きっかけなんて与えなくても、いつかは思い出してくれるのではないかと、そんな淡い期待がどこかにあったのだと思う。


俺は持っていた上着を羽織ると、椅子から立ち上がった。

「…とにかく、明日もまた来る。」
少し誤魔化すような口調になって、無意識にペトラから目を逸らす。

すると殺風景な部屋の様子が目に入って、明日は何か花でも持ってこようか、とふと考えた。
実際、兵士という役割を奪われた俺にできる事なんて、それくらいしか無かったのだ。

「あ、ありがとうございます!」
ペトラも、それ以上は追究してくる事も無く、また少し緊張した声になって言う。

俺はその言葉を背に聞くと、何も言わずにその部屋を後にした。

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ニャンコ先生@超低浮上
ニャンコ先生@超低浮上
昔画像投稿の方でも投稿していた進撃の巨人の小説を、手直しを加えつつ書いていこうと思います! ※会話形式の小説は好まないので、普通の小説風な書き方をします。
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