プリ小説

第12話

違和感【リヴァイside】
「…ッ、はッ、ハァ…っ」

いつもより長く感じる階段をかけ上って、病室の前まで走る。

息を整えるのも忘れて、俺は勢いよくドアを開けた。


バサバサッと何かが羽ばたく音がして、窓辺から沢山の影が飛び立つ。

そこには、窓辺で椅子に座ってこちらを見ている、ペトラの姿があった。

手には、小さく千切った病院食のパンを持っている。


「…何やってんだ、テメェ。」

「カモメに餌を与えていたんです。
でもドアの音にびっくりして、みんな逃げちゃいましたよ。」

もう、と全く怒ってないように微笑んで、ペトラが言った。

「…そうじゃねえ。今来てみたら、昨日お前が倒れたって言うじゃねえか。
それで急いで来てみりゃあ… ベッドから出て、しかも自分の飯をカモメに与えていやがる。
そんなんじゃ、治る物も治んねえだろうが。」

「すみません。でも、もう大丈夫ですから。」

「そう言って、昨日も倒れたんだろう。また倒れられても迷惑がかかる。」

「そうじゃないんです。」

少し困ったように微笑んでから、ペトラはまた窓の外に目を向けた。


「─カモメって白と黒の翼が、まるで自由の翼みたいだなと思って…
そうしたら、愛着が湧いてきたんですよ。」

「あ…?」


始めは、その言葉をペトラが言った事に、少し違和感を感じた。
その違和感の正体が何なのかも、すぐには分からなかった。

─そんな事ある筈無いと、その心当たりを知らずの内に、自分の中で否定していたのかもしれない。

シェア&お気に入りしよう!

この作品をお気に入りに追加して、更新通知を受け取ろう!

ニャンコ先生@超低浮上
ニャンコ先生@超低浮上
昔画像投稿の方でも投稿していた進撃の巨人の小説を、手直しを加えつつ書いていこうと思います! ※会話形式の小説は好まないので、普通の小説風な書き方をします。
恋愛の作品もっと見る
公式作品もっと見る