涙も少し落ち着いてきた頃
私はこの状況が危険だということ
を思い出した
瓦礫の下でお母さんからは
たくさんの血が出ている
お母さんは優しいく微笑んはいるが
返事が心做しか弱く聞こえる
お母さんはもう大きな声も出せないくらいに弱っていた
しばらく叫んでいると
男性数人がきずきこちらへ来てくれた
そういうと男性数人が瓦礫を少しのけ
私を引っ張り出してくれた
私はお母さんが覆いかぶさっていたから
隙間ができて脱出できたが
お母さんの足には大きな瓦礫が挟まっており
引っ張り出せなかった
そしてお母さんの意識が薄くなっていく中
優子とはあなたのお母さんの名前です
その謎の男性達はお母さんと知り合いのようだ
私はお母さんの方へ行こうとした
私も足を怪我していて
歩ける状況じゃなかった
そう宮近と呼ばれていた人に
お願いをした
そういうとみんなで
瓦礫を持ち上げようとしたり
色んな方法でお母さんを助けようとした
お母さんは今にも消えてしまいそうな声で
私に語りかけた
すると地震で壊れた家に火がついて
こっちに燃え広がってきた
そう言うとお母さんは
火の手はもうすぐそこまで迫っていた
男の人たちはみんな泣いていた
そう言うと1人の男の人がこっちに来た
もう既に炎は
お母さんに覆いかぶ去っている
瓦礫にまで燃え移っていた
お母さんはそういうと
炎の海に飲み込まれていった
私は泣き叫んだ
そう言うと私は男の人に
おんぶされた
もう暴れるほどの気力はなかった
そして私たちはそのばから離れた
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。