ほんとに誰のせいだ。

只今、保須へ向かう、電車の中で、3人で、朝食を、取っている。


エンデヴァーは、朝から
駅弁の牛丼５つ目をたいらげようとしていて、


轟は、鮭おにぎりを食べようとしている。


が、包装を取るときに、のりも剥がれてしまい、


クールな表情を維持しているものの口角が若干下がって、落ち込んでいるのがわかる。


かわいいやつめ。


で、

私が褒められてる訳じゃないのに、何、得意気になってんだ私？!

保須では近頃、ヒーロー殺しステインが、ヒーロー達を刺殺する事件が起きている。


その被害者の一人が委員長の兄、インゲニウムらしい。


あれ。そういや委員長は、推薦色々来てたのに、保須の小さい事務所にしたんだっけか?

噂では、ステインが、ヴィラン連合と繋がっているという情報もある。

USJ事件の時に、私の個性に目をつけたのか連れ去ろうとしていた。


もし、再び会えば、また、自分が狙われるなんてことも、、

このあと、夕方までパトロールを続けたが、大きな事件もなく、今日も平和に夜を迎えられると、そう、思っていた。


日が沈み始め、辺りが薄暗くなって来たところで、私達は、一息つこうと、休めそうな場所を探していた。


しかし、その時だった。

ピロンピロン

📞ピロンピロン

すごい。ワンコールで出るとは。

タッタッタッタ!

タッタッタッタ!

ゴォォォ!!

ゴォォォ!

ゴォォォ!

パリンバリン!!

ステインは、猛スピードで、轟の氷結を攻略して距離を詰めてくる。


轟が個性を使えなくなれば、私の個性は、実質無意味と化してしまう。


轟を助けないと!!


でも、私の個性だけじゃ、攻撃ができない、、!

ドゴーン!!

ゴォォォ!!

ゴォォォ!

委員長のレシプロをもろに受け、轟の氷結で凍らされたステインは、ようやく、戦闘不能に陥ったようだった。


雄英生４人相手に互角に戦えるほど、ステインの実力は、遥かに格上だった。

煙の中から急に姿を現した化け物は、私目掛けて素早く飛んで来て、私の腹のあたりをくちばしで掴んだ。



化け物に咥えられた私は、奴の翼で何処かへ運ばれようとしていた。

グキッ!

あいつの顎の力で、加えられてる腹の部分にあいつの歯が食い込んでいやがる、。


それに、いまので肋骨が数本折れた!


痛くて抵抗もできない、、。

腹に、力が入らない、、。



もしかすると、ヴィラン連合に連れて行こうとしているのか、、?

シャキーン!シャキーン!

ヴィランが、、、私を


助けた?


私がアイツラの敵なのに、、?

ステインに抱えられながら地上に降りたった私。

さっきまで殺意をいだきながら戦い合っていた間柄とは思えないほど、

ステインが私を抱きかかえる手には、ぬくもりが感じられたような気がした。





その直後、ステインの顔を見ようと後ろを振り返ると、、




あろうことか








ステインは、、気絶していた、、。


最後の力を振り絞ってまでも、私を助ける価値があったのか、、?