〈ほとけside〉《夜》
今から僕の「伐式」を確認するらしいんだけど....
なぜか屋根の上に登らされた僕。んで、隣にはいふくん。さっき「何で?」って聞いたら....
だってさ。で、ないちゃんたちは.....
《数分前》
って訳で怪異を引き寄せてきました....
にしてもあの怪異....
僕が射なくっちゃ.......ないちゃんと初兎ちゃんが死んじゃう。
浅く息を吸い込み、言葉を息に乗せて紡ぐ。
僕の周囲に淡い水色の光を纏った矢が現れる。
それをいふくんから貰った弓に掛けて。
スッ…
静かに構える。
※2人はフルマラソン2回分を全速力で走っていた
フワッ......
残された距離はあと少し....
キリキリキリ.....
心を落ち着けて弓を引く。
弓なんて初めて持ったけど何故か馴染む。
あの地点に来たら射る。
隣でいふくんが見守ってくれている。それだけで十分心が落ち着く。
ないちゃん達が「地点」を通った。
ヒュンッ!!!
矢は、僕が定めた軌道で真っ直ぐに飛んでいく。そして。
凄まじい断末魔と共に、怪異は消えていった。
ふと地上を見ると、地面に寝転ぶないちゃんと初兎ちゃんの姿が。そしていつの間に来たのか、アニキが2人に水を渡している。
僕が地上の様子ばかり眺めていると。
ポフッ.......
いふくんが僕の頭に手を乗せて撫でてくれる。
僕の手より遥かに大きな手。
それで緊張が解けたのか、僕はゆっくりと眠りの渦に吸い込まれていった.....。


















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!