そして学校へ着き
もう一度深呼吸をし
気持ちを落ち着かせる
すると
背中を軽くパシっと叩かれ
思わずドキッとし振り返ると
ニコニコと微笑む友達で
だめだ。
先生かと思って
変に意識してしまっている。
落ち着け……自分。
そして
教室へと向かい
席に着く。
HRの時間が近づく度
心拍数が上がっていき
ついにチャイムがなる
友達とワイワイ話していた子達も
席へと着く。
そしてガラガラと教室の扉が開き
そう言って何人もの女子生徒がまた
先生を囲んだ。
それにうんざりした顔をする先生が
チラッとこっちを見た気がした
慌てて
頬杖を着く感じで首元を隠し、目線をそらす。
あからさますぎたかな……
焦って変に行動してしまったと思い
先生を見てみると
今まで見た事ないくらいに
真っ赤っかな顔をしていて
手で口元を覆っていた。
そう言ってシッシッという仕草をし
教壇へと立つ。
ふぅと深呼吸した先生。
そういい
ンンっと咳払いをしHRを始める。
本当に体調……悪いのかな?
でも確かに顔は今までに見た事ないくらいに
赤かった。
もしかして昨日の夜
私布団奪ってしまっていたのか?
夜になるとまだ少し肌寒い。
…………私やらかしちゃった……?
とりあえず自販機でジュースでも買って
後でバレないよう先生に持っていこう。
いつもより早めに終わったHR。
そして
授業が始まり
昼休みに会うとなると
バレちゃいけないから……
よし
1時間目を無事に終え
休み時間をはさみ
2時間目に入って五分後
2時間目は幸いにもおじいちゃん教師。
何とか嘘とバレずに抜け出すことに成功……
とりあえず先生探そ…………
そして保健室には向かわず
先生が行きそうな場所を考えていると
あ、もしかして…………
足を早め
目的地へと向かう
校舎裏の喫煙所でタバコを吸っていた先生
目をまん丸にし
目の前にいるはずのない私を見て
びっくりした様子の先生。
結構走ったせいか息切れがひどく
まともに話せない
探している途中で買った
飲み物を渡す。
そういうと
フッハハハッと声を押え笑っている先生。
そう言ってポンポンっと頭を撫でられ
そういうと
サッと私の頭から手を除け
あぁ……と言いながら
首を触っていて
そう言って指さしたのは
隠していたはずの首元で。
本当に申し訳なさそうに謝る先生。
正直
私はすごく嬉しかった。
大好きな先生から
キスマークを付けられるなんて
夢にも思わなかったから。
そういうと
少し下がっていた目線を私に向け
思わず言ってしまった言葉が
急に恥ずかしく思い
何とか誤魔化そうとゴニョニョ言ってると
少し屈んで
私の耳元へと顔をよせ
そう言って
そのまま、また頭を撫でられた
至近距離すぎて
もう爆発寸前で
息もまともに吸えない。
慌ててそう言うと
それならいいんだけど。といって
イタズラに微笑んだ先生。
そして私はそのまま保健室へと
向かうことにした。
もう少し先生と居たかったけど
もしもでバレたらいけないし。
しょうがない。
そして
保健室の先生に
体調悪い演技を見せ、ベッドを借り
横になっていると
ケータイがブーブーっと振るえ
見てみると
ぶっきらぼうな文だけど
私のことを心配してくれているみたいで
“また連絡するわ”
先生からのその言葉が嬉しくて
先生も私とLINEすることが嫌ではないって
ことが嬉しくて
そのままケータイを握りしめ
目を閉じると
いつの間にか寝てしまっていた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!