第10話

不死川先生 side 2
3,686
2020/04/03 07:11






そして職員室に戻り


生徒の名簿を見る
不死川実弥
不死川実弥
やっぱりなァ…







少し離れたところに住んでいる
あなたって子は
俺がずっと探していた子で






その子が住んでいる街は
俺が昔住んでいた所でもある。







それにしてもよォ……




俺の事なんか覚えてんのかァ…?






あの子当時小学生だったしな…






何度か家にお邪魔させてもらって

世話になったが…









不死川実弥
不死川実弥
……聞いてみるかァ…









そして席を立ち、もう一度教室へと向かう。




まだ日誌書いてるだろうし……



教室に行きゃ2人きりになれるよなァ…?












少し緊張し、心拍数が上がる。





大丈夫。





普通に話しかければいい













そして教室のドアに手をかけ



中を覗くと




頬杖をし、外を眺めている


あなたの姿があり、






驚かそうと



バレないよう静かに入る。






そしてトントンと肩を叩くと






肩をビクッとさせ



大きく目を見開き


驚いていて
(なまえ)
あなた
……ッッ!!!!!!??
不死川実弥
不死川実弥
なに、そんなびっくりするかァ?





あまりもの驚きように


思わず顔がほころんだ。







そして



あなたの前の席の椅子に跨り


あなたの机に頬杖をつき



本題へと入る。
不死川実弥
不死川実弥
なぁ、
あなた。
俺のこと覚えてないか?




そう言うと

一瞬戸惑った顔をし


俺の顔をチラチラ見ながら


必死に考え込んでいて





その行動がなんとも可愛らしく…
不死川実弥
不死川実弥
さすがに覚えてねぇか。
小さかったもんなァ、あなた




ついポロッと


呼び捨てで呼んでしまい




顔をちらっと見ると


またもや険しい顔をし考え込んでいて


不死川実弥
不死川実弥
じゃあ……
玄弥って覚えてるかァ…?




玄弥の名前を出すと



下を向いていた顔が


ガバッと上がり




(なまえ)
あなた
え、覚えてます……
玄弥くん。
小学生の頃仲良かった……





お、



やっぱり玄弥の事は覚えててくれたか





不死川実弥
不死川実弥
そうそう。
俺あいつの兄貴
(なまえ)
あなた
え、あ〜……ん!?
お、お兄さん!!!!!!??
不死川実弥
不死川実弥
うん




めちゃくちゃあたふたしていて


1人焦っているあなたを

頬杖をつき見つめる。




本当に可愛いなァ……。
(なまえ)
あなた
私の家にご飯を食べに……
不死川実弥
不死川実弥
お、覚えてんのか。




あなたが思い出してくれたことが嬉しくて



思わず笑顔になった。














不死川実弥
不死川実弥
あの時玄弥を守ってくれてた子が
まさか俺の生徒になるなんてなァ




そうあなたを見つめると



少し照れくさそうな顔をしていて





不死川実弥
不死川実弥
ずっと会いたくて
お礼を言いたかった。
あの時、弟を助けてくれて
ありがとなァ…






そう言って

頭を撫でると




嬉しそうに微笑んでいた。









その微笑みに胸がキュッと締め付けられる


感じがし、その瞬間

心臓がバクバクとなりはじめた。







バクバクがどんどんと激しくなり

パッと手をのけ


この音がバレないよう


平然を装う
不死川実弥
不死川実弥
そんじゃ俺
今から職員会あるから行くな





そういい教室を出て……





あ。






ひょこっと顔だけを教室の入口から出し





不死川実弥
不死川実弥
じゃあな、あなたちゃん
日誌書き終わったらすぐ帰れよォ

昔はちゃん付けだったからなァ……


昔の呼び方でいたずらっぽく言い残し








教室をあとにした。






すると中から
(なまえ)
あなた
あぁ……緊張したぁ……ッッ





と、聞こえ




窓からチラッと見ると



机に突っ伏しているあなたが見えて
不死川実弥
不死川実弥
…はぁぁ……ッッ










まじで可愛すぎんだろォ………








ニヤニヤしてしまう口元を手で隠し








職員室へと戻った。


































先生
あら。
不死川先生……
何かいい事でも?
不死川実弥
不死川実弥
いやァ……、まぁ……はい

ヤバいっすね

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