第26話

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2020/04/30 21:54




そして迎えた遠足当日。










ちょうどいい気温で
まさに遠足日和になった今日。






クラスの女子は
いつも以上にメイクに気合が入っている。






まぁ、その理由は聞かなくてもわかる
不死川先生
不死川先生
よーし
じゃあ、バス乗れ
女子生徒
私さねみんの横がいい!
不死川先生
不死川先生
うるせぇ、ダメだァ
いいからはよ乗れェ
女子生徒
先みんな乗っていいよぉ〜!
私実弥先生の横に乗るからッッ
不死川先生
不死川先生
お前も。
ダメだ。
早く乗れ



尽く
先生に容赦なくきつい言葉をあびせられる
女子たちは傷つく素振りを見せず
むしろ、トキメキの眼差しをしていた










もちろん私だって先生の横がいいけど

横がいい!!!!!!なんて言えるはずもなく

速やかにバスへ乗り込む


女子たちは先生は前に座ると予測したのか
先にみんなを乗せて
後で乗り込む作戦にしたらしい




なので必然的に
私と友達は後ろ側の席となり
友達
あなた
窓側座っていいよ
後ろ側酔いやすいからね
あなた

いいの?
ありがと!!

友達
いいえ〜!!



そして一番後ろの4、5人座れる椅子をあけ


2人がけの椅子へ座る。





そして
数分後


女子達も乗り込み


先生が点呼を始める
不死川先生
不死川先生
みんな乗ったかァ


はぁい!!!!!!
と黄色い声を上げる女子






そして窓の外を眺め
出発を待っていると


足音が近づいてくる。
女子生徒
え!?
さねみんなんで後ろ行くの!?
不死川先生
不死川先生
前座ってたら
お前らがコソコソしてるのが
わかんねーだろぉが。
不死川先生
不死川先生
お前らを
見張るのが俺ら教師の仕事だからなぁ。
女子生徒
やだ!!!!!!
せっかく席開けといたのに!!!!!!
不死川先生
不死川先生
うるせぇお前らの横なんざ
座りたくねぇ〜
女子生徒
ひっど!!!!!!さねみ〜ん!
やだぁ。前座ってよぉ
不死川先生
不死川先生
はいはい。
わーったから、大人しくしとけ





そしてドスッと
後ろの席に腰を下ろした先生。




まさかのまさかで
変に緊張する。
前に座ると思ってたのに…………




変わらず何食わぬ顔を装いながら
外を眺めていると



多分先生が足組んだのか
椅子の下側にコトっと当たった感じがし



真後ろに座っているということが分かる。





























友達
あなた?
あなた

はい!!!!!!!!!!!!

友達
どした?
気分悪い?





出発して少し経ってから

あまりにも口数が少ない
私を心配してか
声をかけてくれた友達。



すぐ後ろに先生がいるから
変に緊張して口数が減ってしまっていたようで
あなた

大丈夫!
ありがとッッ
ねね、お菓子食べる?




そう言って
ポッキーを渡すと
喜んでくれて
友達
さすが、あなた
分かってるね
私が喜ぶお菓子
あなた

そりゃ毎日食べてるの
見てますからね

友達
毎日食べても飽きない!!!!!!
あなた

まぁ、確かに美味しいよね〜




そうやって2人仲良くポッキーを食べていると



ケータイのバイブがなり見てみると
実弥
実弥
俺の前で堂々と菓子食うなんて
いい度胸だなあ(^^)






…………コソコソっと友達と話したつもりが
後ろにいる先生には筒抜けだったみたいで……
(なまえ)
あなた
見逃してください!!!!!!!!!!!!
実弥
実弥
無理
(なまえ)
あなた
えぇ…………。
説教とかありますか……?
実弥
実弥
そうだなぁ。
じっくり考えとくわ(^^)








こんな至近距離にいるのに




LINEをしているっていうのが



なんかソワソワするというか


先生と2人だけの秘密っていうのが
嬉しくて……
(なまえ)
あなた
あ!そういや
先生なんで後ろ来たんですか?
実弥
実弥
俺に見張られるのは嫌か??
(なまえ)
あなた
いやいや!
そうじゃなくて!!!!!!
ただ疑問に思っただけです😔
実弥
実弥
アイツらの横なんざ
疲れるだけだろ
実弥
実弥
あ、こんなこと俺が言ったの内緒な
(なまえ)
あなた
もちろん!
誰にも言いませんよ笑
実弥
実弥
あと
あなたが変なことしねーように
見張るために後に来た
(なまえ)
あなた
なんですか、それ笑
実弥
実弥
あー。
今ニヤけてたろ。
(なまえ)
あなた
え、なんで!?
実弥
実弥
窓越しに見えた笑
そう言われ
窓に顔を向けると
先生がヒラヒラ〜と手を振っているのが
窓越しに見えて
思わず顔がほころぶ
(なまえ)
あなた
先生は変態ですか笑
実弥
実弥
男なんざ
全員が変態だろぉが。

てか前から思ってたけど
LINEで会話する時くらい
先生じゃなくて実弥って呼べば?




いきなりそんなことを言われ
思わずケータイを落としそうになる
友達
どした?あなた〜
そんなニヤニヤして

コソコソっと言うのじゃなく
ダイレクトにそう言われたため
余計あたふたしてしまい
あなた

な!
え!?
ニヤニヤなんかしてないよ!!!!!!



思わず小声にするのを忘れ
普通に言い返してしまい
友達
顔真っ赤で何言ってんの!!
かわいいなぁ〜


茶化すようにそう言われ

頭をくしゃくしゃっと撫でられる


あなた

ちょ!
やめてよ〜ッッ

友達
で、誰なの?彼氏?
あなた

いや、彼氏とかじゃなくて……

友達
まぁあなたの顔見れば分かるか〜
好きな人か彼氏だね
あなた

……ッッ






もう言い返す言葉もなく

自分でも顔が赤くなっているのを
自覚しているため顔を覆う
友達
ほんと可愛いな〜あなたッッ
上手くいくといいね!!!!!!





誰、というのを分かっていない友達は

平気でそんなことを言ってくれて……





その瞬間、バイブがなり
実弥
実弥
あなた
案外可愛い反応してんな
後ろで見てて面白い




そんなことを言ってきて


完全に茶化されてる、感じで。

こんなにあたふたするのも
私だけなんだ。

そう思うと



ちょっとだけ
ムカッとしたので
そのままLINEを返さず
目を閉じ眠ることにした。

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