第32話

緋山先生
8,680
2019/06/03 13:04
バタン〜医局にて
緋山美帆子
緋山美帆子
あれ?白石まだ帰ってなかったの。
白石恵
白石恵
うん。今日、緋山先生当直なんだね。
緋山美帆子
緋山美帆子
そうだよ。その手に持ってる手紙どうしたの?
白石恵
白石恵
あぁ、これね。
今、堀部さんが来たの。この手紙を私たちにって。あなたちゃん、いつの間に手紙なんて書いてたんだろう…。
緋山美帆子
緋山美帆子
…気づかなかったわ。
白石恵
白石恵
はい、緋山先生。
緋山美帆子
緋山美帆子
ありがとう。
白石恵
白石恵
他の皆は明日渡すわ。じゃあお疲れ様。
緋山美帆子
緋山美帆子
お疲れ。
緋山美帆子
緋山美帆子
…手紙か。
緋山美帆子
緋山美帆子
(今、読んでみようかな。)
ー ー ー
緋山先生へ

この手紙は私の遺書ではありません。ただ感謝の想いを言葉にしたかったので、緋山先生に手紙を書こうと思います。

緋山先生はいつも点滴を変えたりしてくれて痛い事が嫌いな私でも緋山先生の治療は全然痛くなかったです。やっぱりすごいなぁって心から思いました。
緋山美帆子
緋山美帆子
(ふふ…。それならよかった。)
勉強を教えてくれた事もありましたよね。私は理解力がないのに私が分かるまでとことん付き合ってくれて…。忙しいのに悪い事をしたなってちょっと反省してます。でも緋山先生と勉強する時間は痛みもあまり感じなくて、すごく楽しかった…。勉強が楽しいって思えたのは緋山先生のおかげかもしれません。
緋山美帆子
緋山美帆子
(すっごい褒めてくれるじゃん。)
前に私が今をちゃんと生きたい、普通の女子高生として生きたいって言った時、緋山先生言ってくれたよね。頼ればいい、そんなに強くなくていいって。私はやっぱりどうしても意地を張っちゃってて。だから緋山先生の言葉がすごく私を楽にしてくれました。

緋山先生、支えてくれてありがとう。


堀部あなた
ー ー ー
緋山美帆子
緋山美帆子
(あなたちゃんの想いちゃんと伝わったよ)
緋山美帆子
緋山美帆子
よし!がんばろ。

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