劇の練習が終わると何故か ゆんぎ に呼び出された。
どうせまたなんか変なこと言われて終わるんだろう と
いつのまにか ゆんぎ に呆れている自分がいた。
『なに』
私が見つめていると 急に頭を下げるゆんぎ。
🐭「ごめん」
『…………へ?』
🐭「お前、足怪我したんだろ。それとか、全部 俺のせいだから……ごめん……」
『あ、あぁ、これ……』
私は目線を自分の足へともっていく。
『そんなにかしこまって謝らなくてもいいよ、ゆんぎ君にだけ非があるわけじゃないもの。』
🐭「……そうか」
『うん、それよりも、私といると誤解されちゃうんじゃない?』
🐭「なにが?」
『ほら、だって ゆんぎ君には彼女がいるじゃん。』
🐭「…………あぁ」
『早く行きなよ。誤解されちゃう前に』
🐭「うん、ありがとう」
そう言って走っていく ゆんぎ君。
私はこの時 君をもう少しだけここにいさせたら
これから怒ることの引き金を作らなかったのかな ____ .
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。