第5話

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2019/06/20 15:52

















『終わっ……た………』




もう18:36か…
ついさっきまで美術部恒例のトリックアート作品を完成させる為にずっと美術室に引きこもって、猫背の姿勢で絵の具を大量に使って机と向かっていた。





「お疲れ様」

ジミニがいちごミルクを隣において、私を見つめる。




『あ…パクジミン…』

目を凝らしていたせいで少しぼやけるジミニの顔。


人に心配してもらうなんて、そんな迷惑かけちゃダメなのに…


「部活終わって見に来たらこれだよ。腰痛くない?大丈夫?」





ジミニはいつも私のことを心配してくれる。







それが本心なのか、それとも上辺だけのことか。




でも、私は声をかけてくれるだけで嬉しい。












『う、ん…ありがと。先帰ってていいよ…掃除もあるし』





「あ、なら俺がやるよ!あなたは荷物まとめてて」




『えっ、でも…』





「いいのいいの!掃除用具入れがあるとこってどこ?」





…今だけは、ジミニの優しさに甘えてもいいよね…?

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